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もう少し、他人の目も気にしてください。

長男は、良くも悪くも、性格に裏表がない。
つまり、まったくと言っていいほど他人の目を気にしない
人からどう思われるかは、彼のものさしには存在しない。
常にマイペースで、ゴーイング・マイ・ウェイ。

長男が小学6年生の授業参観でのことだ。
彼の席は一番前の中央だった。
先生は背中を向けて板書していた。

一番前の席の長男が急に立ちあがった。

先生が何か質問したわけではない。
あいかわらず先生は板書に夢中。

後ろで参観していた私は、
「なにごと?」とうろたえた。

長男は、おもむろにじぶんの席から歩いて
黒板横の先生の机に向かう。

「えっ、何するの?」
私はますます混乱する。

と、先生の机に置かれていたティッシュの箱から
ティッシュを一枚抜き取ると、
――ずびぃぃぃぃい!!
盛大な音をたてて鼻をかんだ。

もう、私は腰が抜けそうなほど驚いた。

まわりの児童たちは、たぶんいつものことなのだろう、
ざわつくことも、動じることもなく気にも留めていないようす。

でも。
さすがに、授業参観で教室の後ろにも廊下にも、
お母さん方が鈴なりすし詰め状態。

ふつうの子は、お母さんがいると思うと、
多少なりとも緊張すると思うのだが‥‥。

ここまで、いつもどおりというのは、
どう評価したらいいのだろうか。
それも低学年ではなく、小学6年生だというのに。

私のまわりにいたお母さんたちは、
「Yくんの、あの、のほほんとしたところが、いいよね。癒されるわぁ」
と、慰めてくれたけれど。



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