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運用8年目にしてコアコミュニティを拡大。黎明期の草の根活動から現在まで【オセロニア コミュニティマーケ#1】(前編)

こんにちは!DeNAのモリシーです!

今日は、DeNAのオリジナルIPアプリゲームとしては最長運営ともいえる長寿タイトル、『逆転オセロニア』のマーケティングを担当するメンバーに話を聞いてきました。

こりん「こりんと申します!逆転オセロニアのコミュニティネームです、気軽に呼んでください〜!」

ゲームサービス事業本部グローバリゼーション・マーケティング部マーケティング推進第一グループ
エンタメ系メディア会社から2016年10月にDeNAへ中途入社。
ゲームマーケティングやPR広報、TVアニメ宣伝などに従事。
2022年4月から『逆転オセロニア』専任となり、本年度からはマーケティング領域のディレクター

モリシー「オセロニアといえば、『コミュニティ運営』に注力してタイトルを拡大していった印象がありますが。今日はそういった話を中心に聞いていきます!」


まもなく8周年!コミュニティマーケで拡大してきた『逆転オセロニア』

モリシー「運用8年目ということで、長く続いていますね!これまでどんな経歴があったんですか?」

こりん「タイトルとしては、2016年2月にリリース開始。「オセロだけど、オセロじゃない。」をキャッチコピーに、オセロとトレーディングカードゲームを組み合わせた斬新なアイディアで話題を呼びました。
でも、はじめからずっと順風満帆だったわけではなく、実はリリース直後から鳴かず飛ばずの11ヶ月間を過ごした経験がありまして。

この苦しい時期でも一つやり続けてきたことが、全国各地でのコミュニティ形成でした。
「まだ有名ではないタイトルだけど、実は自分の街にもオセロニアが好きな人がいて、それを体感的に知ってもらうこと」を少しでも広めるべく、リアルイベントを開催し続け、これが後に現在のオセロニア運営の根幹となるスタイルを確立することとなります。」

モリシー「当時、どうしてそこに振り切れたんでしょうか?」

こりん「例えば、検索エンジン、予約サイトでも評価やレーティングがより重要視される傾向にあるように、リアルでなくとも同じ趣味嗜好を通して繋がることができる(オンラインの)環境が形成される中で、「これが良い!」と感じる気持ちって、誰かに賛同してもらうことでより確信が深まると考えていました。
同じゲームを同じように楽しむ人たちの集合体を呼ぶ場作りを続け、関係構築をしていった結果、プレイヤー自身がヒットを導く立役者となってくれました。

その証拠に初めてテレビCMを放映した際には、プレイヤーたちがこぞってSNS上で口コミを発信してくれ、インフルエンサーや有名YouTuberの目に止まったことが、さらなるブームの追い風となります。
リアルイベントで積み上げてきたファン交流が爆発した体験のことを、プロデューサーをはじめとする当時のメンバーから聞くと本当にすごいなと思いますね…。
自分はバトンを受け継いだ役目として、当時からずっと大事にしているプレイヤーの意見と評価(口コミ)の重要視、そして「良いものは必ず良いと伝わること」を信じて、マーケティング活動に反映させています。

そして、物理的な制約もあり参加人数には限りがありますが、たとえ参加者が少なくても自分が好きなものを一緒に熱狂してくれる人が、真横で現実に体感できる、リアルでかけがえのない瞬間。このUXは、今のリアルイベント運営においてもとても大事にしています。」

オセロニアンの宴2023 仙台会場より(2023年6月)

「コミュニティ」って言うけれども…?

モリシー「そもそもコミュニティ、コミュニティって言うけれども、オセロニアの中ではどんな位置づけとして考えてるんですか?」

こりん「オセロニア運営としては、2つのプロダクトを運営していると思っています。1つが『逆転オセロニア』というアプリゲーム、そしてもう1つが「オセロニアコミュニティ」です。
前者はアプリでの開発・実装を伴う実態のあるもの、後者は何もしなければ実態を伴わない、いわば概念そのもののことを指します。

オセロニアンの祭典 7th Anniversaryより(2023年2月)

後者の「オセロニアコミュニティ」に所属する方のことを、私たち運営は「オセロニアン」と呼ばせていただいています。実はこの「オセロニアン」という呼び方自体が、コミュニティの中から自然発生したものなので、敬意を込めて使わせていただいています。
オセロニアンは、必ずしもオセロニアで遊んでいる必要はなくて、オセロニアのコミュニティメンバーと繋がってさえいれば、それは皆オセロニアンです。(だからこそ2つのプロダクトを運営していると、分けて考えています)いつでも帰ってこれる場所でありたいなと思っていて、既存ユーザーも離脱ユーザーも、包括した総称になっています。

前談でお話した、地域での草の根活動、そしてコロナ禍のオンラインコミュニティ形成を通して得たたくさんのコミュニティたち。それらはオセロニアン一人ひとりの関係値の中にあるものであって、我々が介入せずともそこに存在しています。
でも、逆に言えば何もしなければいずれはなくなってしまう。だからこそ、様々な形でこのコミュニティの存続を支援するのが、私達の役目です。」

モリシー「具体的に何をしているのですか?」

こりん「コロナ禍を経て、昨年2022年度からリアルイベントが復活しました。以降は、年に3度の大きなリアルイベント群やオンライン大会・イベントの実施、またSNS上でのキャンペーン開催など、「コミュニティが永続していくため」の機会と土台となるイベントを世の中に送ることが、主な役割です。

プロダクトの楽しみ方の幅と安心感を担保する「オセロニアンの宴」。

究極の対戦体験を作る「オセロニアンの戦」。

最後に、主役であるオセロニアンの皆さんと1年間のオセロニアの歩みに感謝して楽しむ「オセロニアンの祭典」。

そんな棲み分けで実施している「宴」「戦」「祭典」という名のリアルイベント3本柱は、これまでも、そして8年目となる今のオセロニアコミュニティ運営においても、大切で外せないキーパーツです。

プロデューサーのけいじぇいさんは、コミュニティ運営について「舞台装置」という言い回しをすることがあります。演劇や音楽の舞台で効果を高めるための仕掛けであるこの言葉通り、主演はあくまでもオセロニアンであり、我々は場所と機会、そして「楽しさ」を増幅させ、最大値まで広げるイベントという舞台を用意するのみ。この思いは、全てのイベントに通じていると思います。

本年度もすでにいくつか結果に現れていて、「オセロニアンの宴」では前回2019年比で応募数123%、2018年比で124%を記録しているほか、来場者数、そして当選者からの当日参加者割合を示す「歩留率」(入場無料イベントのためKPIとして設定しています)も過去最高に。
また、現在地区予選を開催中の全国大会「オセロニアンの戦」予選応募数もベストを記録しています。運用8年目という長寿タイトルながら、コアコミュニティがしっかりと育っている証拠だと感じています。」

モリシー「過去最高の更新をすごいですね!コミュニティを大事にしてるからこそのパワーを感じます。」

こりん「後編では、このコミュニティ運営の未来を担う若きホープのメンバーをご紹介します!」

後編では、コミュニティ運営の中核を担う新卒2年目のメンバーにも来ていただき、オセロニアのコミュニティマーケティングについて詳しく深掘って聞いていきます。
お楽しみに!


▼オセロニア公式サイト


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