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懐かしの海外TVドラマ(番外編) サンダーバード

 人間のドラマではないので番外編にしましたが、『サンダーバード』は、子供の頃に一番好きだった海外ドラマでした。何といっても、登場するメカに心を奪われました。サンダーバード1号から5号まで、それぞれ特徴があって素晴らしいのですが、その中でもズングリムックリした形状の2号がお気に入りでした。おそらく、2号のプラモデルは4-5回は組み立てていると思います。

 ちなみに、サンダーバードを直訳して、雷鳥だと勘違いしている人が多いと思いますが全然違います。サンダーバードは、実際の鳥ではなく伝説の神の鳥です。なお、サンダーバードは、雷を操ることができると信じられています。

 サンダーバードは、世界各地で発生した事故や災害で絶体絶命の危機に瀕した人々を、国際救助隊(IR: International Rescue)と名乗るスーパーボランティア組織が、様々な救助メカを駆使して活躍する物語です。サンダーバードは、実写(特撮)と人形を使った、スーパーマリオネーションと呼ばれる映像表現手法を使用していました。特に、細部にまで拘った造形や洗練されたデザインのメカは秀逸で、ロケット噴射や車両走行中の土ぼこりの描写などもリアリティがありました。

 スーパーボランティア組織・国際救助隊は、大富豪のトレーシー家が運営しています。トレーシーファミリーは、普段はトレーシーアイランドという孤島で暮らしています。この孤島全体がサンダーバードの秘密基地になっていて、ここから1号・2号が飛び立ちます。私が大好きだったのは、バージルがサンダーバード2号に搭乗し、飛び立つまでのシーンです。

 国際救助隊は、自家用宇宙ステーション(サンダーバード5号)を所有していて、24時間体制で地球上の無線通信を監視しています。今の価値観で考えると、個人情報の盗聴に当たるのですが、人命救助のためなら仕方ありません(?)。5号が傍受した災害情報は、秘密基地に伝送されます。ここから、サンダーバードの活躍が始まります。

 現場には、スコットが操縦するサンダーバード1号が真っ先に向かいます。1号の最高速度はマッハ20ですから、世界のどこにでも20分以内で駆けつけることができます。このマッハ20という設定もよく考えれていて、これ以上速いと宇宙に飛び出してしまうそうです。つづいて、救助メカを搭載したサンダーバード2号が到着します。こうなれば、子供たちも安心して番組を見ることができます。サンダーバード2号はデップリしているので、子供ながらに「こんな形で空を飛べるの?」と思っていましたが、実は胴体翼といって機体全体が翼の役目をすることで飛べる構造になっているそうです。子供用の番組ですが、科学的な設定に、手を抜いてはいません。

 今でも覚えているストーリーが、一つだけあります。ある銀行の頑丈な金庫に人が閉じ込められてしまいました。この金庫は一度閉まると、時間が来るまで誰も解錠することができません。また、金庫の壁が厚いので外から破壊することもできません。また、金庫内の密閉度が高く、早くしないと閉じ込められた人が窒息してしまいます。国際救助隊は、ジェットモグラを使って地下からの侵入を試みますが、頑丈な外壁に阻まれて進入することができません。サンダーバードでもダメなのか・・・と思われたその時、イギリスの国際救助隊の特別エージェントであるペネロープが、執事のパーカーと共に銀行に現れます。パーカーは元・大泥棒で、ちょちょいと頑丈な金庫を解錠してしまいました。めでたしめでたし。


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