君のc/w

我々世代(昭和58年前後生まれ)はCDをレンタルしてきた世代だ。

CDをTSUTAYAで借り、そこに差してある歌詞カードも持って帰る。
それをカセットもしくはMDに焼いて繰り返し聞いたものだ。
面倒で仕方なかった。歌詞カードがなければ歌BONなんかを立ち読みして「あ、こう言ってたんだ!」なんて思ったり。

今はサブスク。私はAmazon musicで聞いているが、歌詞も出るし、聞きたい曲のみを垂れ流せる。やはり便利で無駄が少ない。

特にカセットは不便でA面とB面の変わり目にイイ曲があるとがっかりする。あと、頭出しもできないし。

でも、今になって思うのは好きな曲の合間にあるc/wを久々に聞くとドキッとする。

ちなみにc/wはカップリングウィズ、と読む。いわゆるB面である。

たとえば、ライオンハートのc/w「オレンジ」
GLAYの口唇のc/wの「春を愛する人」
ケツメイシはじまりの合図のc/w「門限やぶり」
などは名曲と言われる。

今までは散々A面をカラオケで歌ってきた我々には、A面の曲は染み付きすぎているのだ。

人気曲は世代を超えるんだが、檜舞台に立たない曲には記憶の玉手箱の役割もある。

それは校舎を見れば思い出が蘇るように。キンモクセイを嗅げば中2の好きな子の顔を思い出すように。高校の近くの定食屋に行けばこれこれ!ってなるように、我々は五感で思い出を捉えている。

ここまでは皆経験があることだろう。

ただ、最近新たな説を発見した。
GLAY好きだった人はラルク聞いた方がノスタルジックになるという説。
これはc/wで切なくなる人の、アーティストverだと思ってほしい。
GLAYは擦ること聞いたがラルクは聞き流していた、言わばA面とB面の関係なのだ。自分でカラオケでラルクは入れないからラルクがいつの間にかB面になり、より懐かしく感じてしまう、と。

だれかこの感じに名前を付けて下さい。
この切なさに何と名付ければいいのだろう。


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