【読書記録】ヴィーガン探訪 森映子

[書籍紹介]
森映子(2023).ヴィーガン探訪 肉も魚もハチミツも食べない生き方 角川新書

[著者紹介]
1966年、京都市生まれ。時事通信社記者。(中略)エシカル消費、動物福祉などをメインに取材している。(本書より一部抜粋)

[キーワード]
ヴィーガン/ベジタリアン/菜食/アニマルウェルフェア/動物福祉/エシカル消費/環境問題/食糧危機/代替肉/培養肉/ヴィーガン食と健康/ヴィーガン食と栄養/鶏卵汚職/畜産業/ヴィーガンアスリート

[こんなひとにおすすめ]
ヴィーガンについて、また、上記キーワードについて2020年前後のトレンドを知りたいひと。
ヴィーガンでも非ヴィーガンでも読めると思います。
著者は非ヴィーガンですが、取材を通してアニマルウェルフェアに配慮した農場で育てられた食材を食べるようにしているとのことです。
※畜産の章は動物福祉の観点から感情的な負担が非常に大きいので要注意です。

[著者についての感想]

  • ジャーナリストらしい取材時の描写で、取材対象のイメージがしやすい。

  • 善悪の二項対立で考える方へ誘導する文章もまたジャーナリストらしい。

  • 文中の数字をグラフなどに加工していないため、ライトに読みたい人にはイメージしにくい部分あり。

  • 第一章から読むことを前提とした書き方。気になる章からピックアップして読むと結局前に戻ることに。

  • 「私はこうしている」、「私はこう思う」等の表現も多く、事実だけを知りたい方にとっては余計に感じられるかも。


[内容についての感想]

  • 代替肉市場が拡大し、選択しやすい環境になればありがたい。

  • 培養肉については、食べることによる健康上の影響がないのか気になる。長期的な影響が検証されてからでないと自分は食べたくないし、家族にも食べさせたくない。

  • ヴィーガン対応の飲食店が首都圏だけでなく地方にも増えるといい。

  • 栄養上のリスクに対し、ヴィーガン向けの混合サプリメントがあれば手軽。

[読んだことによる変化]
私は栄養上の不安(妊娠・出産を経て授乳中なので)から非ヴィーガンです。しかし、愛犬がいることもあってアニマルウェルフェアについての情報は自然と耳に入り、「愛犬ラナを大切に育てている一方で、牛や鶏をいただくのはどこかねじれている」という違和感はもともとありました。せめてケージ卵ではなく平飼い卵を買おうとか、牛乳より豆乳を買おうというような小さな心掛けをしていました。それから、新たに革製品やファーを購入しなくなりました。過去に購入したものは、大切に使っています。
こどもに与えているミルクに動物性原料が使われていることは知っているし、こどもの発育のことを考えると今後も動物性食品を与えることは避けられないと思います。もちろん愛犬ラナも本来肉を食べる動物なので、肉を使った栄養価が十分あるフードを与えます。
自分自身については、すぐには習慣を変えられないものの、野菜料理のレパートリーを増やすことと、動物性原料を含む加工食品を食べる頻度を減らすことの二つを無理のない範囲でやっていきたいと思いました。続けること重視です。