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大谷翔平選手が活躍できている理由がここにある 7月22日 Service Institutions Need a Defined Mission 社会的機関の使命


#7月22日  土曜日、6時です。
おはようございます。

今朝も #ドラッカー365 から #マネジメント 力を高めていきましょう。

日本の経営層にとってドラッカーは常識です。
読んだことがない、勉強していない、という人は、ほとんど居ません。

なので、z世代の方々にとっても、ドラッカーを勉強していない、ということは、出世にも転職にも不利益です。

かといって、これから30冊以上もある著書をいちいち読み始めるには、時間がありません。ChatGPTで要約してもらっても、肝に落ちないので、理解が浅いままとなりがちです。そこで、このNOTEが役立ちます。

このNOTEは、毎日たった5分で、世界最高峰の #ドラッカー・マネジメント を学び、リーダーとして必要な資質が学べるテキストです。

本日のテーマは、
#Service_Institutions_Need_a_Defined_Mission (サービス機関には、明確な使命が必要である)
#社会的機関の使命

なぜイチローよりも、野茂よりも、大谷翔平選手の活躍がこれほどまでに持ち上げられるのか?と疑問に思ったことはありませんか?

確かに、彼の投打に渡る活躍は、「ベーブルース以来」。歴史的な活躍でもあり、同じ日本人としてポジティブな報道が続くのは、嬉しい限りです。しかし、あの利に聡い、アメリカ人たちがこぞって大谷翔平選手を持ち上げるのはなぜ?

野茂投手、イチロー選手、松井選手、ダルビッシュ有投手などとは、明らかに扱い自体がレベチです。(もちろん、「二刀流」大谷翔平選手の活躍もレベチではありますが、、、)

こちらは、地政学者・奥山真司氏が提唱する戦略の階層ピラミッドです.

彼は、多くの組織や国家、特に、西洋の国家や組織には、まず最初に実現したいVisionやMissionがあり、それを実現するために政策や戦略がある、というピラミッドの頂点から下部に向かうことを示しました.上位にある思想や世界観が、下部の行動を規定することを図にして示して、日本人が陥りがちな、一部の局地戦で勝利したものの、全体では、敗戦した太平洋戦争の教訓から、日本企業や組織が細かなスペックや技術での勝利にこだわるものの、戦略レベルで敗戦することを繰り返すことに対して、戦略論を学習しよう、と提唱しています。

よくあるのが、EUやIOCのルール改定によって、日本企業や日本選手が負けた、という例です。

技術で勝って、戦略で敗れたノルディックスキー・荻原健司選手

1992年から1994年シーズンにかけて、荻原健司選手は、前半のスキージャンプで他の選手に大差をつけ、後半のクロスカントリーで逃げ切るというスタイルで黄金時代を築きました。

 これに対して、欧州IOCは、欧州で人気のノルディックスキー競技で欧州人が負けるわけにはいかない、と、ジャンプの得意な荻原選手のメダル獲得を阻むため、ジャンプ飛距離で獲得するクロスカントリーのインセンティブを減らし、クロスカントリーを重視した「新ルール」を五輪で採用。荻原選手のメダル獲得を阻止することに成功しました。

クロスカントリー技術に秀でた欧州選手が勝てるように度々ルール変更するという戦略レベルでの変更に対しては、たとえ優れたアスリートである荻原選手であっても無力でした。

 本来ならば、このIOCの戦略レベルであるルール変更に対し、日本のJOCは、さらに上位の世界観からルール変更に抗議し、政治力を使ってでも、荻原選手に有利なルール変更へと対抗すべきでしたが、「ルールに従う」ことを是とするJOCは、欧州五輪委員会に戦わずして敗れる、という戦略的失策により、ノルディックスキー競技の金メダル獲得はおろか、ノルディックスキー競技人口拡大にも失敗しました。

IOCと欧州スキー委員会の世界観は、自らの利益の拡大、という世界観にとどまっており、そこに合わせて、日本がJOCと共に政治力を発揮すれば、萩原選手のメタル獲得は可能でした。スキー選手時代に政治的に破れた荻原健司さんがのちに政治家となるのは、もしかしたら、過去の苦い経験にあったのかもしれません。

一方で、ルール改定や主催者を味方につけて競技人としても勝利しているアスリートが大谷翔平選手です。

技術のみならず、戦略でも勝っている大谷翔平選手

投打に秀でている二刀流選手(Two-way player)として、MLBに参入した大谷翔平選手に際して、MLB側は「前例がないから」「白人でない日本人だから」と拒否や排除することはせず、むしろ、「ベーブルース以来の逸材」とプロモーションに活用、野球人気復活に大いに利用しました。

2021年に打者として、ホームラン数46本、三塁打8本、OPS.964という好成績を挙げると同時に、投手として先発23回、9勝、防御率3.18、WHIP1.09という好成績により、年間MVPを獲得するや、むしろ、「100年前のベーブルールの再来」「新時代のベースボール人」と持ち上げ、バスケットボールやアメフトに押され、若者層の人気を奪われている野球人気の復興に活用。

当初「前例がない」と否定的な野球人は少なくありませんでしたが、「プロスポーツは興行である」「人気拡大にはニュー・ヒーローが必要である」というオーナー側にとっても、選手の年俸拡大を目的とするMLB労働組合側にとっても、「二刀流選手」を持ち上げ、また、大谷翔平選手自身の謙虚な姿勢も評価され、高い人気を獲得し、野球人気は、米国のみならず、南米そしてアジア圏においても拡大しています。

これは、大谷選手の野球技術の卓越さ、だけでなく、代理人を務めているマネジメント会社、CAA(クリエイティヴ・アーティスツ・エージェンシー)がMLB側へ売り込んだストーリーがMLBの世界戦略とマッチしたことがあるでしょう。野球人口の拡大を目指すMLBとしては、将来人口増が見込まれるアジア圏発のヒーローが必要です。その流れに大谷選手は、自身の活躍で「アジアのヒーロー」という役割にぴったりでした。

2023年WBC大会の成功は、MLBの世界観=「地球上で最も人気あるスポーツは野球である」につながる目標に沿ったものでした。

あらゆる組織には、世界観があります。その世界観と実現可能性に沿うものが高く評価されるように感じます。

世界観から外れてしまうと、たとえあなたが活躍したとしても、レベチにはならない。そんな感じがします。

#ドラッカー のテキスト自体はこちらで読めます↓

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