こんなに美しい空は いつ以来だろう。
ほらっ 見て‥ と君がささやくその方角に、
未だ 無垢なままの星々が 弧を描いて広がって行く。

ガラスの橋が行き交う闇、
どこへでも行けそうな このグラデーションの彼方から
きっと僕たちは生まれて来たんだね。

手足 背中 体と言う概念の向こう側に光る眼、
僕たちはやわらかに しなやかに動き回る
棒のような生き物だった。

仲間の棒たちはみるみる間に分化して
この蒼の果てによりどころを探りながら、
出会ったり別れたり 旅に出て行く。