猫との対話

静子 3. 家族を連れて

最近見掛けなくなって少し心配していた♀猫、静子が久々に、我が家の庭に遊びに来た。
先月ちらっと見掛けた時には少し肥ったなぁ‥と言う印象が強かったが、それもその筈。静子は肥ったのではなく身籠っていたのだ。

増えた家族はミニ静子、4匹。どの子が♂でどの子が♀かは特に気に留めなかったが、「はい、家族!」と言って静子が余り警戒するでもなく我が家の空調の室外機の辺りをうろうろしているところに私が洗濯物を干しにテラスに出たので、「あらっ、照れるじゃないの‥💛」と言わんばかりに静子が少しだけ顔を伏せた。

ミニ静子たちはみんな元気で宜しいのだが我が家のブルーベリーやローズマリーの鉢をボコボコにしそうな勢いだったので、「あ、ここに来ちゃダメだと子供たちに言ってね。」と静子にテレパシーを送ると、静子が子供たちに向かって「ミャー!」と少しだけ威嚇したように見えた。
するとミニ静子たちは鉢の傍をそっと離れて、私のスウェットスーツに纏わり付いて来た。

その中に「あ、ここオシッコすると気持ちいいかも‥」と思った不届き者が居たので、「ママ、もうお部屋に入るね。」と言ってテラスのサッシを閉めた。

── ねぇねぇ静子、父親は誰なのよ‥(笑)。

そっと静子にテレパシーを送ると静子はどこか寂しそうに春の青空を見上げながら、「そのことは訊かないで‥」とでも言うように子猫たちを引き連れて静かにテラスを離れて遠くへ行ってしまった。


2017年5月20日 20:42 (JST)

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