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子どもから大人までもっと行きたくなる公園を、デザイン思考で生み出そう!~やまぐちデザインシンキングカレッジ・ベーシックプログラム~

こんにちは、デジテック運営事務局のやまたんです。

日本では最近AO入試を採用する大学が増えてきていますが、こうした選抜で重要となるのは、小論文などで「自分がどういう人物なのか」「志望する大学で何をしたいのか」を大学側に明確に伝えられるブランディング力と言われています。

「自分を知る」「未来をつくる」ことをテーマとした一冊が、「15歳からの人生戦略」~ドラッカー経営大学院教授の「未来をつくる」授業~です。本書の中には、デザイン思考を活用した人生戦略の立て方なども紹介されていて、社会人の方々にも非常に参考になる内容だと思います。

なお、本書の冒頭で、経営学者のピーター・ドラッカーの言葉が紹介されています。

「未来を予測するための一番良い方法は、未来を自分でつくることだ」


ベーシックプログラム開始!

8月24日に「やまぐちデザインシンキングカレッジ」第2期のベーシックプログラムが開催されました。このプログラムは、デザイン思考による課題設定からアイデア創出まで一連の流れを体感できる約半日間のプログラムです。

冒頭に、デザイン思考の概要やワークショップでのルール(仲間のアイデアに乗ろう、ネガティブワードは厳禁など)を説明し、ワークショップでは5~6名で1チームとなり、アイデア創出のワークショップを行う流れです。

また、第1期と同様に、NTT西日本の共創ラボ「LINKSPARK」のメンバーで、デザイン思考によるワークショップの経験豊富なデザインシンカーが、講師や各チームのファシリテーターを務めます。

昨年度のベーシックプログラムの様子は、noteでも紹介していますので、よかったらご覧ください。

昨年度のプログラムと大きく違う点としては、アイデア創出のテーマ。昨年度のテーマは「「山口県民の健康寿命を日本一にするには!」でしたが、今年度のテーマは「きらら博記念公園を子どもから大人までもっと行きたくなる公園にするにはどうしたらよいか?」です。

きらら博記念公園とは?

「きらら博記念公園って何?」という方もいらっしゃると思いますので、ここでご説明します。

正式名称「山口きらら博記念公園」は、その名のごとく、2001年に山口県で開催された「山口きらら博」(21世紀未来博覧会)を記念して、開催跡地にオープンした県立都市公園です。

驚くべきはその広さで、面積は130ha(東京ディズニーランド2個分以上、東京ドーム約28個分)を誇ります。これだけ広大な敷地があるというだけで、色々なアイデアが湧いてきそうですねぇ。

公園内には多目的ドームやスポーツ施設、屋外遊具、体験学習施設など、様々な施設などが設置されていて、週末を中心として数多くのイベントも開催されているのですが、山口県としては、この公園を地域活性化や交流の拠点としてもっと活用して欲しい!と思っているようなんです。

というわけで、参加者の皆さん、そんな「きらら博記念公園」を子どもから大人までもっと行きたくなる公園にするアイデアを、よろしくお願いします!

山口県民のペルソナから共感できることは?

チームに分かれてのグループワークでは、きらら博記念公園の課題・ニーズを考えるために、周南市在住の30名女性と山口市在住の40代男性のペルソナが示されました。

30代女性は、夫と息子・娘の4人暮らしで、海や森みたいな開放的な環境で子どもを遊ばせようと、きらら博記念公園にはよく行きますが、「もっと休憩場所があるといいな」「雨の日でも遊べるところがあるといいな」「折角なら子どもが遊びながら学べるといいな」など思ったりしています。

40代男性は、妻と息子の3人暮らしで、管理職になって終日会社にいることが増え、リフレッシュする機会が減ってきていると感じており、近所に住んでいて病院に通院している母親も、たまには気分の晴れる場所に連れて行ってあげたいと考えています。

これらのペルソナは仮想の人物を設定したものですが、この情報に基づいて各チームで、ペルソナの気持ち・考えの動きや、そこからどんな課題・ニーズがあるかを書き出し、ペルソナに対する共感を高めながら、子どもから大人までもっと行きたくなる公園を考える上での課題・ニーズを絞りこんでいくグループワークを行いました。

みんなが行きたくなる公園を、自由なアイデアで考えよう!

後半のワークに入る前に、ちょっとブレイクタイムで、ある単語により連想するものをイラストにするワークが。昨年度も行ったんですが、参加者の皆さんが和気あいあいとして、チームの一体感が増していくのが目に見えて分かります。デザイン思考には、こうしたチームビルディングも大事ですね~。

今回は、前半に絞り込んだ課題・ニーズを、「デジタル技術」や「制度」「きらら博記念公園の良いところ」といった機能やアセット(強み)と組み合わせて、きらら博記念公園をもっと行きたくなる公園にするためのアイデアをチーム全員で書き出し、人気投票でチームとして取り組むアイデアを決定しました。

続いて、アイデアを具体化する企画書を作成してチーム内で発表。対象ユーザーやメリット、サービスの流れやビジネスモデルなどをイラストや図など使って分かりやすくまとめて発表し、チームメンバーからのフィードバックを得ることで、チームメンバーの集合知を高め、アイデアの実効性や具体性を高めることができます。

今回は4チームに分かれてのグループワークとなりましたが、各チームとも活発なフィードバックが行われるなど、参加者もデザイン思考のアプローチを楽しんでいることが伝わってきます。

そして最後は、チーム全体で「きらら博記念公園を子どもから大人までもっと行きたくなる公園」するためのアイデアを、大きな企画書一枚にまとめて、参加者全員にプレゼンテーションを行いました。

公園内で使える電子コインを、公園内を周遊したり、画像素材サイトに公園の風景などをアップすることで獲得できるアイデアや、ドローンが広大な公園の食事配達やゴミ集配を行うアイデア、馬やバスなどによって公園内の施設・アクティビティを家族で巡って一日中楽しむなどのアイデアなど、各チームともデザイン思考を活用した素晴らしい発表でした。

あっという間の4時間でしたが、参加者の皆さんの表情や終わった後の会話から、デザイン思考を体感していただくという本プログラムの目的は果たせたのかなと思います。参加いただいた皆さん、大変お疲れさまでした&ありがとうございました!

第2期プログラムを続々開催します!

やまぐちデザインシンキングカレッジでは、同様の内容のベーシックプログラムを9月14日(木)、10月26日(木)にも実施します。

また、慶應SDMの先生方による実践的な長期プログラムであるアドバンストプログラムも10月3日から開始しますが、申込期限が9月1日(金)と目前になっています。

デザイン思考に興味をお持ちの方は、ぜひ各プログラムにご参加ください。プログラムの詳細は、下記の公式サイトでご覧いただけます。

やまぐちデザインシンキングカレッジ第2期も各プログラムが本格化してきましたが、今後も精力的にレポートしていきたいと思います。では、また!

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