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【読書】2022年12月に読んだ本

当月に読み終わった本を紹介します。

1.『箱の中のあなた ─山川方夫ショートショート集成』 山川方夫著

2.『LeanとDevOpsの科学[Accelerate] テクノロジーの戦略的活用が組織変革を加速する』 Nicole Forsgrenら著・武舎広幸ら訳

3.『キリスト教入門』 山我哲雄 著

4.『システムの科学 第3版』 ハーバート・A・サイモン著、稲葉元吉、吉原英樹訳


4.の『システムの科学』については、同著者の『経営行動』を数年前に読んでいたので、興味をもって手に取ったものです。東浩紀氏が某所で紹介していた選書にも含まれていました。

外部vs内部、単純vs複雑、などの二側面の記述から人工物をとらえ、その一方がもう一方に移行する過程について、心理学、行動科学、経済学、生物学、情報工学の知見をまとめています。人類史における奇妙奇天烈な人工物─「組織」─のデザインの歴史について素描しているのだと理解しました。

私はしがない会社員です。会社組織の構築や運用や成果について人並みに悩んでいます。サイモンのこの本は、組織が複雑な動態を示していたとしても、実は、それは単純な階層構造の組み合わせで記述できることを示していると思います。

この本には、会社組織の動きを記述するためのコンサル的テクニックやコツなどは一切含まれていません。その代わり、「組織」もまた工業製品や社会制度などの人工物の1つであると示すことで、サラリーマンが抱える会社組織の悩みを解決するためには工業製品や社会制度のデザインの知見が存分に使える、ということを示唆していると思います。

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