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カイロ × 葉っぱ [空想惑星探査記1日目]

私の名前は、イマミ・テルージャン。
宇宙冒険家だ。

現在、未知の惑星にて、絶賛遭難中。

だが、幸い水も食糧も十分に残っているため、せっかくなので、この惑星を気ままに散歩してみることにした。

これは、私が未知の星を気の向くままに冒険した記録である。

1日目

宇宙船を降りた私は、感動した。
水が豊富で空気も美味しく、遠くには山が見える。

ひとまず、過酷なサバイバルに身を投じる必要はなさそうだ。

ホッとしたのも束の間。
平べったい何かを、踏んだ。

長方形の白いそれは、私の母星で使っていた「カイロ」と呼ばれる物に近い形状をしていた。

試しに、拾い上げてみる。

なるほど、ほのかに暖かい点も、カイロと非常によく似ている。

だが、よくよく観察してみると、真ん中から端に向かって、細い筋のようなものが伸びていることが分かる。
ちょうど、植物の葉脈のように……。

切って、少しだけ抽出できた水分の温度を測ってみると、37.4℃。
正確に判断するのは早いが、これは、この星の植物の葉っぱだと考えていいだろう。

しかも、人肌ほどの温度のお湯を溜め込むことができる、ということだ。

私の星では大抵の植物は緑色をしているため、かなり面食らったが……面白い発見だ。

私は、この葉っぱを『湯切(ユキリ)』と名付け、今日は休むことにした。

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