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ウクライナは戦時下、市民生活は?

暗さと明るさが混同する日常生活
戦争中でも文化とアイデンティティを大切にする市民たち

 皆さんは戦争中と言うと、どんな市民生活を思い浮かべるでしょうか?荒れ果てた街の中に仮設の住居が建ち並ぶ光景でしょうか。そんな光景に対するイメージが一般的かもしれません。私もそうです。貧しい暮らし、娯楽の欠如、日々の空襲への恐怖に囚われながら、静かに生活する、多くの日本人がそんなイメージを抱くかもしれません。


 
 しかし、現在戦争中のウクライナでは、そのイメージの半分が当てはまり、もう半分は異なる現実があります。空襲警報が頻繁に鳴り響き、恐怖に怯える日々が続く一方で、音楽や文化を通じて日常生活を取り戻そうとする動きも見られます。普通の日常を取り戻したいという願いが強く感じられます。先日、ウクライナのウクルインフォルムのニュースでこんな記事を目にしました。

 ウクライナの首都キーウではユネスコ創造都市ネットワークへの加盟を目指し、2024年その準備のための会議が発足されました。具体的にはユネスコ音楽都市としての認定を目指し、音楽分野での申請準備を進行中です。

 さてユネスコ創造都市とは何でしょう。
これは文化芸術と産業経済の創造性に富んだ都市として認定されることを意味します。
そして、これらの都市はパートナーシップを結び、相互協力を強化することを目指します。
 各都市は、優れた取り組みを共有し、創造性と文化産業を促進するパートナーシップを構築し、文化的な生活への参加を促進し、都市開発計画に文化を組み込んでいきます。つまり、地方および国際レベルでの都市開発計画の基礎に芸術と創造性を組み込むことです。

会議の模様 画像からは戦争らしさは垣間見れません

 「本格的な戦争の中で、音楽を通じて世界にキーウの文化を紹介することが極めて重要であると認識しています。キーウがユネスコの創造都市ネットワークを代表することは、何世紀にもわたるウクライナのアイデンティティや歴史・文化を最も重視し、戦いにおける強力な味方となるでしょう」と委員会は声明しています。

 ちなみに、日本では以下の通り11の都市がそれぞれの分野で加盟しています。


文部科学省のHPより抜粋

 冒頭で描いた戦時中の暗い貧しい生活に対するイメージとは対照的に、明るい未来を求める行動が広がっています。心の奥底には戦争への怒りや恐怖が渦巻きながらも、個々のアイデンティティを大切にし、日々の生活を送る人々がたくさんいます。
 ロケットやドローンによって家を破壊されても、国のポータルサイトを通じて被害を申告すれば、復旧のための資金が援助され、建物の再建が始まります。数多くの建物が再建されていく中で、攻撃と復旧の繰り返しの日々が続いています。


イラストはイメージです

 私たちは一日でも早い終戦を望みます。日本人は戦争を手伝うことはできません。一方、ビジネスや文化では共存共栄をしていくことが可能です。ささやかでも良いので、ビジネスや経済や文化において、手を差し伸べていくことがますます重要ではないでしょうか。終戦と平和を祈る市民の生活や心の健康を保つためにも。それを支援していくのが私たち株式会社DIVERTRの活動です。引き続きのご支援を宜しくお願いいたします。

 尚、本文章は、ウクライナの国営通信社である「ウクルインフォルム」の2024年2月19日WEB版の記事を参考にしました。


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