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糸かけ曼荼羅に初チャレンジ。全集中の世界が広がっていた

日々、子どもたちのワークショップのメニューはどんなものにしようかとDIYアイデアを絞り出しているわけですが、アイデアが出ないときの頼みの綱は『ストリングアート』です。

以前に行ったストリングアートのワークショップを過去に記事にしたこともありました。

私がストリングアートを知ったのはここ数年のこと、子どもたちのワークショップネタのひとつとしてでした。シンプルな絵と自由な糸掛けはアート作品としてではなく、子どもたちがDIY体験を積むのにぴったりな創作活動だったのです。

でもね、元祖ストリングアートって、言わずもがな『art 』なんでホントすごいやつばっかりなんですよ。
例えばこんなのとか・・・

糸掛け曼荼羅

こちらは糸かけ作家さんのInstagram

一方で、子どもたちのワークショップでやるストリングアートは釘と糸で絵を描いてみよう!っていう気軽にチャレンジできて1時間ほどで完成するもの。子供たちの体験ワークショップにちょうどいい。なので、今まで幾度となくストリングアートのワークショップをやってきました。季節に合った絵柄を考えておいて、その下絵をもとに子どもたちがくぎ打ちし自由に糸をかけていき、完成させます。だから、幼児からチャレンジできる対象年齢層の広いメニューのひとつでした。

昨年ハロウィン時期のワークショップで作った作品

糸かけ曼荼羅の世界にはじめて触れてみた感想

で、今回、初挑戦してみたのが、『糸かけ曼荼羅』

一度やってみたいって思っていたんですが、ネットで検索すると幾何学模様のすんごい作品ばっかり目に入り、こりゃ無理だわ・・・と、あきらめていました。でも、ストリングアートを少しでもかじってしまった身としてはやはりトライしたい曼荼羅アート。子ども向けにやさしく解説された動画を見つけて、挑戦してみましたよ。

曼荼羅(まんだら)っていう、私のようなど素人には語れない奥深い世界があるのは知っていました。多くの人々を惹きつける世界。すべてを包み込んでくれるようなつながりを感じる世界・・・

この曼荼羅を糸かけで描いていきます。
今回は、16本のくぎと3色の糸を使いました。糸かけで曼荼羅を描くには、素数を使います。

『そ・す・う』・・・・・・・

ってなんだったけ?なところからのチャレンジですが、要は割り切れない数字のこと。この素数の何を使うかで、糸かけの順番が変わり、出来上がりに描き出される絵(模様)が変わってきます。

私は、お手本通り、
1週目は7
2週目は5
3週目は3
にしました。板の大きさは90㎝×90㎝。
で、出来上がったのが、こちら。

はじめての糸かけ曼荼羅

糸かけ曼荼羅の中では、初級中の初級でしょう。
でも、出来上がりの幾何学模様にプチ興奮してしまいました。なんでしょうね。『無限』を感じさせるような何かが曼荼羅にはあります。一定のリズムの中にある安心感と同時に広がりを感じさせる世界観。
こりゃ~大人がハマるのも分かる。
今、私生活で子育てに追われていなければ、ハマっているかもしれないな…
というのがファーストインプレッション的な感想です。

糸かけ曼荼羅は教育の一環だった!!

糸かけ曼荼羅について調べていくうちに当然のごとく出くわしたのが、その起源となるシュタイナー教育です。

そう、糸かけ曼荼羅はシュタイナー教育で使われたのが始まりなんですって。

シュタイナー教育とは
20世紀はじめのオーストリアの哲学者・神秘思想家ルドルフ・シュタイナーが提唱した「教育芸術」としての教育思想および実践であるヴァルドルフ教育を、日本で紹介する際に名付けられた呼称のひとつである。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

子どもたちが理解しやすいように、糸をかけながら、足し算、掛け算、素数などを学んでいたとか。

確かに、九九の掛け算を倍数通りに糸掛けしていくと、九九の段によってそれぞれ異なる形が出来上がり、視覚的要素が数字への興味の一端になるのかも・・・なんて思いました。

糸かけ曼荼羅に素数を使うのも、子どもたちに素数を教えるためだったんですね。素数じゃない数字を使うと、美しい幾何学の絵柄が表出しない・・・(ストリングアートでは素数にとらわれず糸で美しい絵を紡ぎだしていきます)

私が今まで行ってきたストリングアートのワークショップは、自由に糸かけしましょ~というものでしたが、素数の順番で糸かけしていくというちょっと難易度高めなメニューを設けて、曼荼羅の世界を体感してもらうというのも面白そうです。

先月はこどもDIY教室のボランティア活動(ワークショップとは別)をやっていたのですが、実は試しにこの教室に来てくれた地元の子どもたちに糸かけ曼荼羅にチャレンジしてもらいました。曼荼羅アートを選んだのは12人中二人だけでしたが、他の自由に糸かけしていく絵柄を選んだ子より集中力半端ない・・・
糸かけの回数は少ないものの、決められた順番に従って糸をかける作業はおしゃべりしながらだと難しいです。(これは、大人も同じ。)

(左)小4男の子 (右)小2女の子

このワークショップで使ったのは
・ネイルガイド(若井産業)※穴あけ用
・ゴムハンマー(ダイソー)
・くぎ16本 #18×16mm(若井産業)
・太めの糸や毛糸(ダイソー&セリア)

ビギナー向けに作った糸かけ曼荼羅の型紙ダウンロードできます

集中力ブースト!糸かけ曼荼羅は続く・・・

いや、私自身が続けていきたいと思ったよ。ということなんです。
子どものワークショップがきっかけで出会うことができたストリングアートですが、特に糸かけ曼荼羅は、個人的にもっと深くはまってみたい世界でした。

本当の意味で集中して何かに取り組む機会って、日常生活で意外と少ないものです。私の場合だと、趣味が書道なので、大作にチャレンジするときは全集中の呼吸(古い・・・)で挑みますが、それでもいわゆる瞑想状態とは異なるもの。

大人にとっての糸かけ曼荼羅の魅力は、集中力をブーストさせて内なる自分へアクセスする瞑想効果がある点なのでしょう。私がまだ体験したことのない世界です。

数字界のエリートと呼ばれる素数を使うところもなんか惹かれません?私だけか・・・

糸かけ曼荼羅の大作が出来上がった折には、またこちらのnoteでご報告したいと思います。

ここまで、お付き合いくださったみなさま、読んでいただきありがとうございました!

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