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転ばぬ先のフレイル予防

本日、10月10日は「てん(10)とう(10)」の語呂合わせから、転倒予防の日です。転倒の原因の一つであるフレイルについて知って、転倒予防をしていきましょう。

1.フレイルとは

フレイル(Frailty)とは、健康と要介護の中間の、身体や心の機能が低下した虚弱状態をいいます。一言でいえば、要介護の一歩手前。周りの変化に対応しづらく、転びやすい状況です。

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一般的に、高齢者は健康な状態から、プレフレイル(前虚弱)になり、フレイル、要介護状態へと徐々に進行していきます。しかし、プレフレイルやフレイルの状態に気づき、適切な対策をとることで、元の健康な状態に戻ることができます。

2.フレイル予防の3本柱

フレイル予防のための対策として、3つの方法が有効と言われています。「栄養」・「運動」・「社会参加」の3本柱です。
「栄養」では、しっかり噛んで、バランスの良い食事を摂るようにしましょう。「運動」では、しっかり栄養を摂った上で、少し筋トレをすると良いでしょう。「社会参加」では友人と関わる時間をもつと良いといわれています。

3.「栄養」について

では、バランスの良い食事とはどんなものかを考えてみましょう。
まずは、1日3食で色々な食品を食べることを意識すると良いです。主食・主菜・副菜・乳製品・果物などを意識的に、毎日10品目をまんべんなく食べられると良いですね。

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そして、栄養が十分に摂れているかを確認する意味でも、肥満指数(BMI)を意識してみると良いと思います。肥満指数(BMI=Body Mass Index)は体重と身長から計算して出すことができます。BMIの数値が少ない方は瘦せているということになります。65歳以上の高齢者の方は、数値が21.5~24.9の範囲に入るように意識しましょう。

4.「運動」について

しっかりと栄養を摂った状態で、運動を行うことが効果的です。足腰の力を維持するために運動と思われがちですが、運動をするためのエネルギー(栄養)がしっかり摂れていないと運動の効果も半減してしまいます。
運動は筋力アップ・体力アップに効果的です。今より、10分だけ多く身体を動かすだけでも健康につながります。また、運動だけでなく、日常の生活の中で意識的に身体を動かすようにするのも良いです。例えば、エレベーターではなく階段を使ってみる、犬の散歩を日課にする、床掃除をする…等でしょうか。

5.「社会参加」について

お仕事やボランティア、趣味の活動などで人と関わる時間をもつこともフレイル予防に効果的です。「運動を頑張る」、「趣味の活動を楽しむ」などの活動だけでなく、人と関わる活動、つまりは社会的な活動をプラスすることで、効果が大幅に違ってくるようです。
今は、新型コロナウイルス感染対策により、密を避けるといわれ、人と関わる活動が大きく制限されてしまっています。とても残念なことですし、フレイルを助長してしまう問題でもあります。
外出が不安な時は、仲の良い友人に電話をかけて、声を聞きながら会話を楽しむことから再開してみてはいかがでしょうか。

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