見出し画像

採用基準のきめかた

誰でもアバター人類になってライブ配信できるREALITYというアプリを提供している、Wright Flyer Live Entertainment(以下WFLE)という社名が長い会社を経営してます、DJ RIOです!

さいきん、人材採用ってどういう基準で決めてるの?という話題をする機会が何度かあったので、採用基準の決め方について書いてみます。

以下のような人に向けた記事になります。
採用する側として:
・いい人を採用したいがよく考えたら「いい人」の定義が決まってない
・採用したい人に他社と比較されて負けてしまう
・せっかく採用した優秀な人が辞めてしまう
・優秀なんだけど扱いが難しい社員をどうしたらいいか・・と悩む
採用される側として:
・どういう会社に行ったら幸せになれるのかわからない
・自分が活躍できる会社の選び方がわからない
・WFLEに入社したいけどどういう人が求められてるの?

ではさっそく解説していきます!

最初にまとめ

1.自社が成功するためのだいたいの戦略を決める
2.その戦略を実行するためにどういう組織文化が大切かを決める
3.その組織文化に適した人物像を採用基準にする

です! 戦略 → 組織文化 → 採用基準 という構造ですね。

採用基準

いやそう言われても抽象的すぎるよ、と思うので、WFLEの採用基準を例にあげつつ順番に説明します。

1.戦略の大方針をきめる

画像2

自社がどういう勝ち方をしたいか、という大方針です。

めっちゃ凄腕のエンジニアが世界初のテクノロジ開発して他社と圧倒的差別化するから勝てる!でもいいし、

商品は普通でも、とにかくメチャつよつよな法人営業力をテコにして大手企業に売りまくれるから市場シェアNo.1取れる!でもいいです。

要は、自分たちなりの勝ち方を決めるということです。実際にうまくいくかどうかはやってみないとわかりませんが、仮でもいいので、「うまくいくとしたらこうやってうまくいくだろう」という勝ち筋みたいなものを立てておくということです。

WFLEの場合

人類みんながアバターを持つことが当たり前になった時代に、世界中のみんなが使ってるコミュニケーションプラットフォーム、そしてそこで活躍している大人気Vtuber、を生み出そうとしています。(参考:WFLE会社紹介

画像5

こういう、
・いつか来る、来たらすごく大きな市場
・けどかなり長い時間とかなり大きなお金を投資しないといけない
って、結構しんどいビジネスです。
まだ存在していない市場を投資家に納得させるのはなかなか骨が折れるし、花開くまで資金調達し続けられるかどうかわからないからです。

一方でWFLEにとってこういう機会は有利です。グリーという親会社があってゲーム事業で鍛えられた優秀な人材と財務基盤を持っているので、「いつか来る」ときまで投資し続けられるからです。
(もちろん、いいサービスを生み出しユーザーに受け入れられるのは大前提)

ということで、WFLEの大方針は「いつか大きくなる市場に賭け続ける。他の競争相手が諦めていくから最後は一人勝ちできる」というものになります。

賭けが外れたときは大悲劇ですが、そういうのはいったん忘れます。

2.戦略を実行するための組織文化をかんがえる

画像3

組織文化って流行りがあります。さいきんだと、自主性を重んじるとか、フラットな組織とか、プロジェクト型組織とか、そういうのが流行りだと思います。

「我々の間には、チームプレーなどという都合のよい言い訳は存在せん。有るとすればスタンドプレーから生じる、チームワークだけだ。」
  ーー 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 荒巻課長より

こういう、「組織文化はこれが正解」というのは一旦捨てましょう

なぜなら、組織文化というのは事業を成功させるため、戦略を実行するために存在しているもので、戦略が異なればそれに適した組織文化も異なって当たり前、正解なんてないからです。
ぼくはタクシーの運転手さんや原発で働いている社員さんにはスタンドプレーしてほしくないですし、多分みなさんもそう思われると思います。

画像4

では、自分たちの戦略を実行するための組織文化はどういうのがいいのでしょうか?

つよつよエンジニアが世界初のすごすご技術を生み出すのだ!であれば、そういうエンジニアが働きたくなる&活躍する組織文化を作る必要があります。
彼らからは「周囲の優秀なエンジニアに刺激をうけたい」というのをよく聞くので、まず優秀なエンジニアが揃っていること。そして情報交換や社内外の勉強会とかが自由にやりやすい環境とか、経営者や人事などの管理部門もエンジニア出身だからエンジニア重視の雰囲気になってるとか、そういう組織文化が求められるかもしれないですね。

WFLEの場合

WFLEの戦略は「いつか大きくなる市場に賭け続ける。他の競争相手が諦めていくから最後は一人勝ちできる」です。

これを実現するためには大切な組織文化がいくつかあると考えました。

・いつ来るかわからないから、長期で粘り続けることができる
・試行錯誤の中で朝令暮改しまくると思うが、心折れずに変化に適応できる
・ノウハウ・コミュニティ・テクノロジなど強みとなる資産を積み上げる

こういう文化で長期間がんばれば、勝てるっしょ、と思ってます。

ということで次は、ここで決めた組織文化を作るためにどういう人を採用したらいいのか、考えます。

3.組織文化を生み出す採用基準をきめる

画像6

組織文化を定義したら、ようやく採用基準です。
※以下の解説ではスキルや経験面の話は省略します。採用ポジションにとって必要なスキルや経験を持ってるというのは当たり前の基準なので。

「めちゃ優秀だし実績豊富なんだけど、キャラが合うかどうか不安・・・」

「今どうしても人手が足りないから細かい事には目をつぶって採用したい」

みたいなシチュエーション、よくあります。
こういう時、はっきりした採用基準があると悩みが減ります。

(スキルや経験を除く、主に人物面で)重視すべき採用基準は、「望んでいる組織文化を生み出し、強化してくれる人かどうか」です。

WFLEの場合

ぼくが定義した望ましい組織文化は、
・いつ来るかわからないから、長期で粘り続けることができる
・試行錯誤の中で朝令暮改しまくると思うが、心折れずに変化に適応できる
・ノウハウ・コミュニティ・テクノロジなど強みとなる資産を積み上げる
でした。

短くまとめると、「楽しみながら長期間粘り強くチャレンジ・学習し続けられる」です。

これをさらに具体的な特性に落としていくと、以下のような人と一緒に働きたいと思ってるし、実際そういう人ばかり集めています。

・XR領域・アバター人類によるコミュニケーションの未来を信じている
 → だから、長期でがんばることができる
・VtuberやREALITYに関わることが大好き
 → だから、多少うまくいかないことがあっても日々ハッピーでいられる
・学習能力が高く、過去の経験を活かすことができる
 → だから、試行錯誤を繰り返せば繰り返すほどつよくなる
・WFLEという会社とそこではたらく仲間の事が好きになれる人
 → どうせ日々うまくいかない事ばかりだけど、好きな人と苦労するなら楽しめる

そして何よりも一番大切にしているのは、ぼく自身にとって、その人が魅力的で好きだと思えることです。

いきなり個人的好みになりましたが、でも新規事業ってうまくいかない事の方が多いし、毎日長時間いっしょにいるわけなので、やっぱ好きな人に囲まれたいじゃないですか。
そして類は友を呼ぶので、ぼくが好きな人を揃えることで、結果的にみんながそれぞれ仲良くなれる→楽しく働ける→長く粘れる→最終的に成功する 可能性が高いと思うんですよね。

集合写真2

↑好きな人ばかり集めていった結果

さいごに

ということで、採用基準を決めようとおもったら自社の戦略とそれを実行するための組織文化をきめたほうが良いよって話でした!

趣味合いそうだなって思った人はぜひ一緒に働きましょう!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?