ミュージカル「のだめカンタービレ」

を観て参りました。

あゝ、楽しかった！

でも、

コレって原作、アニメ、ドラマを楽しんでた人向きかな？

だって、原作元々は23巻あるんですよ？
ドラマだって11話。
(両方ともヨーロッパ篇を除く)

それをギュギュっと2時間半にまとめちゃってるわけなので、諸々省いてはいるものの、押さえるところは押さえてるって感じでしょうか？

そんな感じだから、もしかしたら、コレが初見の人は（いない気もするけれど)、ちょっと物足りないかも？

いや、

主役のひとりである千秋役を、日本のミュージカル界を代表する若手男優の

三浦宏規

さんが、そこはしっかりと歌で満足させてくれてますけどね。

最初のうちはどうしてもドラマ版の玉木宏さんの顔が頭に残っちゃってて、若手の彼はどうなの？なんて思ったりもしたけれど、

「よく考えよう！」

千秋自体、大学4年生の設定じゃないのか？と思いつつ、違和感がなくなっていく。

ミュージカルスター三浦宏規さんの強みの一つにはバレエで鍛えられたダンスがあります。

ワタクシは「千と千尋の神隠し」がお初でしたが、その時に魅せてくれたダンス。特に高い跳躍は震えるぐらいの興奮を与えてくれました。

しかし、今回の千秋は何しろ指揮者！

踊る場所ない！

って思っていたら、クライマックス寸前で魅せてくれました。

のだめがコンクール本選で弾くストラヴィンスキーの楽曲「ペトルーシュカ」。そうです、あの３分クッキングと混ざっちゃうアレです。元々バレエ音楽なのですが、そこで三浦宏規さんが魅せてくれます(千秋としてじゃないですよ)。もう原作のオペラ篇の最終回のようで、楽しい〜。

必見です！

他にも注目すべきは

峰龍太郎役の

有澤樟太郎

さん。

彼もまた今の演劇界を代表する若手のひとりじゃないでしょうか？

ワタクシは「セトウツミ」と言うストレートプレイを観ただけなのですが、その時の印象はかなり好印象。今回はドラマでは瑛太さんが演じていた龍太郎。コレまたコミカル部分担当って感じ？ギュッと凝縮されたストーリーのためか、やはり出番少なかったかな。ちょっと残念。

↑インタビュー記事を発見。

観そこなってしまった「キングダム」、来年はミュージカル「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」で帝劇初主演が決まっているらしいです。チケット取れるかな…（今朝、別件でチケット取れずで、取れる気が全くしない…)。

あと、世界的巨匠のドイツ人指揮者のミルヒーことフランツ・フォン・シュトレーゼマン役を演じたのはドラマ同様に

竹中直人

さん。

最早、竹中直人さん以外考えられません。きっと別人が演じたら、がっかりしたかも。

↑追加で竹中さんのインタビュー記事を発見。

それは勿論、主役ののだめに関しても言えること。

主人公の野田恵ことのだめを演じるのは

上野樹里

さん。

最初に彼女がのだめを演じたのは、2006年放映という事だから17年前。現在、彼女は37歳と言う事だけれど、

全く違和感がない。

当時のままです。

多分、別人が演じたらそれこそ炎上騒ぎだったのでは？海外でのだめのドラマが作られても成功しなかったのは、まあ、ストーリーとか設定とか変えまくったらしいけれど、そんな事よりも、海外には［のだめ］がいないのです、きっと。

上野樹里と言う女優がいなかったら、「のだめカンタービレ」は実写化ができないのです。

本当に代表作として、演じ続けてほしい！

最後に、常々、日本語のミュージカルはどうなのよね問題を言い続けているワタクシですが、今回も心配しておりました。しかし、ワタクシ、ひとつの結論に達しました。

↑半年前に行われた上野樹里さん、三浦宏規さん、音楽監修の茂木大輔さんのインタビュー、クラシック音楽のリンクも貼ってあるので聞いてみると楽しい。

今回、上野樹里さんの夫でもあTRICERATOPSの和田唱さんが音楽を担当し、同作で初めてミュージカルに楽曲提供しているんですよね。

正直、観る前は若干心配でした。

しかし、

コレが大成功だったと思うのです。

演奏されるクラシックと絡ませるように作られた曲の数々。

わざとおかしく作られた歌詞とかはあるものの、ワタクシは歌詞が自然にしっかりと曲に乗っていたと思います。

普通に歌手が歌う楽曲は、ジャンルを問わずに歌詞が自然に乗るのに、ミュージカルの曲になるとそうならないんだろう？

ってのがワタクシにとっての不満だったのです。

海外のミュージカルを日本語化したのであれば、諦めがつくものの、日本版オリジナルでも同じような事がしばしば…。

ミュージカル専門の作曲家以外のミュージシャンがもっと参加して行くべきなんじゃないでしょうか？


素人意見ですけどね。

プロから言わせると、ミュージカルにはミュージカルのルールがあって…ってね。

でも、こうして成功すると、方法ってあるような気がするんですけど…。

公演スケジュール

2023年10月3日(火)〜29日(日)
東京・シアタークリエ

11月3日(金・祝)、4日(土)
長野・サントミューゼ

↑配信もあるようです。