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避けてたのは知ることが怖いから?-アウシュビッツ収容所生存者の声をきく




こんな本を読みました。

「世界でいちばん幸せな男」

表紙のおじさん。
とても幸せそうな顔ですよね。
90歳にしてTED TALKにも出場し、オーストラリアで様々な活動をしてきたのち、101歳まで生きていたおじさん。
エディ・ジェイク

世界でいちばん幸せだと語る彼、
実は、過去は想像を絶するものでした。

【本の感想】

著者のエディ・ジェイクさんは、劣悪非道なナチスドイツによるユダヤ人らの利用と大量虐殺(ホロコースト)時代を生き抜いたひとり。
本人もユダヤ系ドイツ人として、本当に辛く悲しい経験をしてきました。

例えばこんなこと、、、
■家族と離れ離れで暮らさざるを得なかった
■偽名を使って学校に行った
■数々の収容所に連れて行かれた
■ユダヤ人だから収容された
■ドイツ人だから収容された
■家族がガス室で死んだ
■目の前で人がゲームのように撃たれた
■脱出したあとも孤独だった

途中の戦時中のひどい生活は、見るに絶えず、飛ばして読んでしまうほどでした。

なんでこんな目に遭わないといけないのか?
なんで人の命はこうもあっさりとなくなってしまうのか?

意味が分からなくなり、本を持つ手が震えてしまいました。

飛ばし飛ばしながら、頑張って読み進めていると、至る所に散りばめられている幸せに気付かされる言葉や考え方を見つけました。


生き抜くことができたエディは何が周りと違ったのか?

どうして、今、幸せと言えているのか?

本の中で、エディは、
家族からの大きな愛情と、絶対的な友、教養があったから
と答えています。

現代、幸せを感じにくい人が多いと言いますが、参考になるヒントだと思いました。

浮き沈みするのが人生。
1人では生きていけないからこそ、幸せを分けあうことの大切さを学ぶことができました。

アウシュビッツ強制収容所(ポーランド)

【知ることは怖い。だけどせねばならない。】

今回、あまりにも過激な現実が書かれてあったので、全部は読めませんでした。また時間が空いたら、ちゃんと全部を読んで、受け入れたいです。

今もなお、中東や、ウクライナでは争いが起こっています。

戦争ものは怖いし、知りたくないこともあります。

胸が苦しくなります。

だけど、同じ地球人として、知っておかなければならないこともあります。変に誤解して、新たな犠牲者を出さないためにも。

正しい情報を、しっかりと知る。
たとえそれが、自分の知りたくないことであっても。

【戦争を語るのは誰もができることじゃない】


エディは、戦後、オーストラリアに移住し、結婚、子どもにも恵まれました。

しかし、悲しい思いは癒えず、苦しかったと述べていました。


ところが、ある講演会をきっかけに、あの、ドイツでの悍ましい記憶をぽつりぽつりと話始めることにしたのです。

あの脅威を、過ちを、恐怖を、幸せを、亡くなった人たちの声を伝えることになるから。

犠牲になった600万の人の声を自分は知っているからと。


第二次世界大戦のことを話せる世代がだんだんといなくなっています。

だからこそ、今生きている私たちに、二度と同じ過ちを犯さないようにしてほしいから、伝承してくれているんです。


どうか、世界中の人が、今ある幸せを感じ、命を脅かされることがありませんように。

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「幸運は分け与えるもの」

「分かち合える愛が、いつもたくさんありますように。健康でたくさん生きられますように、大切に思ってくれる友がたくさんいますように。」

「幸せは選ぶことができる」


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