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まったりM&A現場閑話★デッドロック?ロシアンルーレット!?テキサスシュートアウト!!?

今日は、M&A契約の中でも、

『こわ~いお話』

をお届けします。

JV(ジョイントベンチャー)すなわち合弁会社を作る場合の、株主間契約の話題です。
一部は(2.は)マニアックなので、エッセンスだけを掴んでいただくために、1.3.4.だけ読んでくださいね♪

1.デッドロック(deadlock)

例えばA社とB社が共同事業を行うためにJV(合弁会社)を作るんですが、その際の出資比率は、
①A社が50%:B社が50%の完全対等の場合もあれば、
②A社が60%以上:B社が40%以下のように、どちらかが明確に主導権を握る
と2パターンあります。
普通は②が多いですね。

いずれにしても、JVを作った当初は、大抵両親会社とも気合が入っているので円満にスタートしますね。
でも、そのうち事業がうまくいかなかったり、環境が変わったりすると、ぎくしゃくし始めます。

そして、喧嘩(株主総会や取締役会で重要な議題で両株主の意見が割れて決議できない)になるんです。

これを、デッドロック(deadlock)といいます。

『死の鍵』

ですよ~、怖いですよね💦
鍵が壊れて二度と開かない……そんな状態になっちゃうと最悪です。
残暑も吹き飛びますね💦

2.デッドロック解消

そんなことにならないように、デッドロックになったときの解消法を、株主間契約で規定しておくことが大事です。
車でカギをなくしても、JAFが解決してくれる……
なんてことは、M&Aの世界ではありません。
最初に自分たちでルールを作って解決策を確保しておく必要があるんです。

通常、どちらかが過半数を保有しているので純粋には普通決議はデッドロックしないことになりますが、株主間契約で『〇〇と△△は両社合議必要』みたいな例外事項を作ることが多いので、そこでデッドロックが発生します。

デッドロックしたらトップ協議するなどいろいろと仕組みを織り込みますが、最終的にどうしてもデッドロックが解消しない場合は、JV解消という話になります。

通常は揉め事が起きたときに、
・マジョリティは事業継続したい=邪魔なマイノリティを除外したい
・マイノリティはJVから離脱したい=マジョリティに持ち分を売りたい
となります。

つまり、
・マジョリティがコールオプション:買い取る権利を発動する
・マイノリティがプットオプション:売り抜ける権利を発動する
となりますが、この際買取・売却価額をどうするかという問題は発生します。

上記は、通常のパターンですが、特殊なパターンとしては、
・両株主とも買い取りたいというケースがあり得る
ということです。
これは、特にJVが知的財産権や顧客契約などの重要な資産を有している場合に起こりえます。

そこで、本日の本題、『ロシアンルーレット』の出番です🎵

3.ロシアンルーレット条項

ロシアンルーレットと言えば、ご存じの通り、6発のシリンダーに1発実弾を入れて自分の頭に向けて引き金を引くという、世界一凶暴なギャンブルですね。

M&Aでもあるんです、『ロシアンルーレット条項』が💦

ロシアンルーレット条項は、
・片方の株主がJVの株価を提示し、相手に買うか売るかを迫る
という方法です。

上手くできていますね。
安値で買いたい場合、安い価額を提示したら、相手が買うと言った場合に全部安値で取られてしまいます。
逆もしかりで、高値で売りたくても、相手がNOといったら自分が高い価額で買い取ることになります。

あれ?ロシアンルーレットとイメージ合わない?
まあ結果的に自分に対してトリガーを引いているようなもんだということで。
怖いですよね~💦

4.テキサスシュートアウト条項

似たような概念ですが、テキサスシュートアウト条項は、

・両社が「いっせーのーせっ」で買取価額を提示
・高い価額をつけた方が相手の株式を購入できる

つまり、いわゆる西部劇です🎵
一発勝負、高い方が勝つ。
1,2,3で振り返ってドスンと早撃ちするガンマンの世界です♫
負けた方は荒野の屍です💦
怖いですよね~💦

5.まとめ

ということで、M&Aの、特にJV契約は怖い条項が多いこと💦
センスを疑いますねw

それにしても……ロシアンルーレット条項かぁ。

少なくともロを4~5回は繰り返すようにしましょうね。
ロロロロロ・ロシアン♪ロシアンルーレット(^^♪

ハラハラドキドキdance dance♪
ウキウキワクワクchance chance♫

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