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---私の中の数少ないアニメ映画---

 日本の漫画、アニメーションは世界で大変有名でファンも多く、それが留学や観光旅行に繋がっている人が多く居ると思われます。海外に行ってアニメの事を質問された方も多く居るのではないでしょうか。私も旅行先、出向先で “〇〇知っているか?” と聞かれた経験が数回あります。イタリアの友人宅で “ルパンと次元、五右衛門の中では誰が好き?”と聞かれた時は実在しないし正直誰でもいいと思いましたよ。しかし、場の雰囲気を壊さないように “五右衛門” と答えたら、やっぱりね~と言われてステレオタイプなのか?君はと聞きそうになりました。
 幼少、小学生の時には漫画に興味がなく皆が読んでいる横でボーッとしていた私が、いつの頃からか漫画が読めるようになっていました。顔の半分が目のような少女漫画ではなく4コマ漫画が最初だったと思います
 そんな私が自分で劇場にアニメ-ションを観に行ったのは10代後半でした。今回は数少ないアニメーション映画に関してお話しします、しばらくお付き合いを。

【AKIRA 1988年】
 これが自分でチケットを買って観た最初の映画のアニメ-ションでした。作者は大友克洋さん、第3次世界大戦勃発後の「ネオ東京」では、超能力の研究機関(ラボ)と反政府ゲリラが戦いを繰り広げていた。そんな中ラボの車とバイク事故を起こしてしまう鉄雄。そしてそのままラボに連れ去られてしまう。その彼を救うべく翻弄する金田。タイトルの「AKIRA」は最高で最強の能力を持ったためにバラバラにされ冷凍保存されている。人体としては存在していないのだが最後にとんでもない見せ場で出てくる

金田

 何故この映画を観たのか記憶が定かではないのですが、宣伝を大々的にやっていて漫画だけど凄く面白そうな作品だなと思って数人で劇場へ。口伝でも広まっていましたし、これは観ないと思いましたね。後々、カップヌードルのCMに起用(全く同じではない)されたときは映像的に改めてカッコイイ映画だなと思いました。「こんな世の中でも自分たちで何かを見つけて世界を広げていくようにするのだよ」と作者さんからのメッセージがあるので登場人物がほぼ若者。そのなかで、私はキヨコの顔と声が忘れられない

キヨコ

 時代背景が2019年と知り、書きながらもう過ぎてるじゃん、ドラえもんの時の驚きと一緒でした。考えてみれば世界では内戦がどこかしこで起こっているから突拍子もない映画ではないですね。このアニメはジャンルとして「サイバーパンクアニメーション」というらしいのですが、ご存じでした?
*ドラえもんの誕生日は2012年から2112年に訂正*

【魔女の宅急便 1989年】
 前年に「隣のトトロ」が公開されて宮崎駿さんをちゃんと知りました。子供向けの映画だと思ったのでこれは観れないと思い行かなかった覚えがあります。この「魔女・・・」は松任谷由美の曲がサントラに使われていたので気になって観ました。

キキ ジジ

 西洋では魔女というとネガティブなイメージですが、日本では少し様子が違ってキキは明るくて可愛くて人情味があって、傍にいて欲しいと思わせる人物像になっていますね。お調子者のトンボやジジもいい味を出しています。この影響でペットの名前に キキ/ジジ も増えました(あくまでも私の周囲の話ではありますが)

 港町コリコは諸説ありますが、アドリア海を望むクロアチア・ドゥブロウ”ニクやスウェーデン・ゴットランド島を参考にしていると言われています。以前、クロアチア・ザグレブに行った時にドゥブロウ”ニクにも行きたいなと思っていたのですが、航空運賃がかなり高く友人の分と合わせるとホテル代やら何やらで、予算をかなりオーバーし諦めました。友人曰く、そこ以外の海も綺麗だよと言って違う海岸まで連れて行ってくれたのですが、海が見たいわけではないぞ~と心の中でつぶやいたことは内緒です。

【もののけ姫 1997年】
 これは逆輸入的にヒットした映画だったと個人的に記憶、観ない理由はなかったですね。
 宮崎駿監督が掲げる自然との共存のテーマに沿った作品ではないでしょうか。ハンセン病を取り上げているところもメッセージ性があって好きでした。海外では Princess MONONOKE として公開されていて人気の高さが窺えます。そして、ピンと来ない英語版のタイトルにならなくて良かったと思いました。英語版吹替の面々をみていたら、モロの君の声をジリアン・アンダーソンがやっていて意外でした。「モルダー、あなたなの?」の声が脳裏に焼き付いているのでどんな感じだったのか、日本は大御所の美輪明宏さんで、もうぴったりでした。

サンとモロの君

 山里に住む若者アシタカは、怒りと憎しみによりタタリ神と化した猪神から呪いをかけられてしまう。呪いを解く術を求めて旅に出るアシタカはやがて、西方の地でタタラの村にたどり着く。
 冒頭のシーンで心をつかまれました。時代背景が古代になるので神やら呪いやら祟りやらが出てきますが、描かれる自然の描写に上書きされて記憶には「壮大」の二文字が残りました。また、出てくるキャラクターがみんないい、サン(もののけ姫)も可愛いのですが、私のお気に入りは村の指導者エボシ御前です。格好いいなと今でも思っています。

シシ神様

そして、シシ神様ですね~屋久島に行った時居そうな感じがして会えないかなと思いましたよ、こだまと一緒に。

【千と千尋の神隠し 2001年】
 この頃になると宮崎駿ワールドにはまっていて、どんな話なのかどんなキャラクターが登場するのかワクワクでした。

千尋

 両親と引越し先のニュータウンへ向かう途中、森の中の不思議なトンネルから通じる無人の町へ迷い込む。奇妙な街に引き込まれどんどん迷い込んでいってしまう。掟を破った両親は豚になり、千尋は2人を助けるべく油屋(湯治場)で働く。最後は全て元通りになるのだけど、小さいころに川に落とした片方の靴が流れてくる場面の意味が未だに分からない。監督が伝えたかったことは「大丈夫あなたは出来る」ということらしいので、靴が片方なくてもあなたは皆の助けを借りて、皆を助けて何事も出来るようになるという暗示だったのか⁈

カオナシと千

 この作品でも面白い可愛いキャラクターが沢山登場しましたね。一番のお気に入りは。。。「釜爺」かな ちょい悪風だけど働き者
色々な神様も居て、日本だなぁと思いました。神様同志は仲良しで、年に一回集まっていらっしゃるし、海外では考えられないことですね
 この年の秋に「三鷹の森ジブリ美術館」が開館しました。はい、行きましたよ~ちょっと恥ずかしかったのが、乗ったシャトルバスがネコバスだったことです。

【BLUE GIANT 2023年】
 長い間アニメーションから離れて久々に劇場でみた映画 石塚真一さんが「ビックコミック」で連載された漫画のアニメ映画になるのですが、連載も何も知らずにラジオで聞いてその日に観に行きました。音楽は好きなのですが、ジャズには疎くて、日本では上原ひろみさんぐらいしか分からず、敷居が高かったのですが感動しました。 IMAXで観たかった、、、

宮本大

 ジャズに魅了された高校生のサクセスストーリー テナーサックスを手に卒業と同時に上京した主人公は同じ高校の同級生のアパートに転がり込む ライブハウスで同世代のピアニストと出会いバンドに誘う 主人公に感化された同級生もドラムを始め、3人で日本最高のジャズクラブに出演する そのあと主人公は。。。最後のシーンも良いのよ~

 物語の最初のころの”音“は素人っぽいのですが、段々磨きがかかっていくところが聴きごたえがあります。特にドラムの変化は面白かったです。絵のタッチが大友克洋さんに似ていてると個人的に思っているのですが、皆様はどう思いますか? ここ数年は買うことのなかったパンフレットまで買ってしまった私、何がそうさせたのか。このパンフ、少し高くて驚いたのは私だけかな?

 以上、5作品を紹介させてもらいました。2000年半ばになるとアメリカ雑誌「バラエティ」に注目すべきアニメーターの一人に選ばれた 新海誠 さんの映画が爆発的に人気になりました。映画観られた方も多いのではないでしょうか。日本はもっとアニメーターや作家達の地位を上げてあげないと、どんどん海外に流れてしまいますよ。
 話が脱線しましたが、漫画、アニメ映画は日本の文化でこの先何年も続くと思っています。また、心動かされる作品があれば劇場に行きたいですね

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