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tanka

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とある初心者の自由で、つたない短歌、アイドル短歌など
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#中島健人

中島健人くんの短歌を詠む(3)

な 名前まで忘れてしまいそうになる アディオス私のかみさまだった人よ か 駆け引きを持ち込んできたのはキミだ 先に触れた方が負けだから じ 人工的光沢のある指さき 2人が沈むネクターの海 ま まーね、ずるかったよね、あれ 許してね これでも一応おとこのこだし けん 健康な生活のなか 訪れる先々を見て泣かないように と 止まるまで、その時計が止まるまでは、ここに僕らがいた「証拠」だよ

中島健人くんの短歌を詠む(2)

にこやかに毒を渡した神を見た 愛に満ち溢れた神だった 神はパンを自分の肉の代わりに捧げ あなたは愛を代わりに 腐りかけた無花果ほどうつくしいものを知らない可哀想な子 知らない 知らないですぼく 殺人事件の犯人ぼくじゃないです 花屋さんできみが見つめる460円の薔薇になりたい メントール配合のガム好きじゃないブラックコーヒー飲めないしおれ きみがそうしたいならぼくが居場所になる 新宿の雨はつめたい

中島健人くんの短歌を詠む(1)

「分からない」「理解不能」と言われても伝わるきみを独り占めする 真夜中のコンビニ 甘味欲しくなる あなたの声も売ってください ゴールドとピンクを混ぜてアマリリス まわせ どこまでも万華鏡 目の淵にたまった嫉妬、自己嫌悪、塗り替えさせてくれるのならば 似合わない口紅 君がつけてたら イタズラしても怒らないでね つづきある 知るも知らぬも生きていく話 好きなら最後まで聞く インディゴの分厚い本またぐ星 それぞれ甘く銀光放つ お隣で花を見ながら淡々と嘘ばっかつくきみが