見出し画像

ギタリスト・Charさんについて語る


#いまから推しのアーティスト語らせて

 前回は、音楽に天才なしと題して、「天才的に見えるだけで本当の天才はいない」と説きましたが、その流れで天才の名を欲しいままにしているギタリスト、Charさんについて語りたいと思います。

 彼は学生の頃からプロとして活動していたとの事ですが、彼が学生の頃はまだ音楽天性論全盛の時代です。
 同じようにギターを志す人は数多くいても、何故に彼だけが若くしてプロレベルまで上達できたのでしょうか?
 才能ではないのならば、では何か理由があるのかと知りたい人がいてもおかしくありません。

 私はCharさんの大ファンなので、かなりCharさんの事を調べました。そして今回のテーマに関連していそうなことは以下です。

①ギターについて誰にも師事していない
②代わりにピアノを習っていた
③彼は何にも一生懸命な少年だった

 通常は我流での上達は絶望的です。それは現在でも変わりません。
 では何故彼は上達できたのかというと、それはギターの代わりにピアノを習っていたからです。
 普通はギターとピアノは違うので、ピアノで習った事をギターに活かす事なんて不可能レベルの難しさがあります。
 しかし彼にはそれができたのです。音を聴いて、「Amというのはイ短調なんだ」という風に置き換えて考える事ができました。
 こう書くと、「それを才能と言うのだ」と言われそうですが、それは違います。Char少年の好奇心、向上心、分析力、そして努力の為せる業です。

 Charさんはもし自分がギタリストになってなかったらという質問に、宇宙飛行士と答えてましたが、私にはハッタリに聞こえませんでした。
 上記のような事ができるなら、決して不可能ではないと思います。

 この様にピアノで習った事、学んだ事をギターに応用するようになり、さらに自分で法則まで見つけてしまいます。
 その一つがペンタなのですが、これを自分で見つけてしまうなんて、信じ難いですが、Charさん本人の弁です。
 それもピアノを習っていた事と、本人の取り組みが良かったから出来たことで、決して才能ではありません。

 では、このピアノで学んだ事とは何だったのかと言うと、今で言う音楽理論です。
 これを早期に理解できたからこそ、コードの法則に気づき、ペンタを発見し、飽くなき努力により、それを自在に使える様になれたのです。
 これを単に才能の一言で済ませては何も学ぶものはありません。

 今の時代なら、ギターの先生に習えば済むことですが、時代的特性から先生も少なく、親も理解を示すとは限らず、なまじギター が上達してしまった事からギターを習いにくという選択肢は無かったようですが、本来ならギターの先生に習えばもっと楽に上達できたはずです。
 それでもトップクラスまで上達できてしまった事が凄い。
 ハッキリ言ってドームを埋めるバンドは人気だけの偽物がほとんどですが、Charさんは実力で人を集める事のできる数少ない真のスターです。

 それもこれも一重に努力の為せる業です。ただし本人にとっては努力ではありません。楽しいからやっているだけなのですから。
 彼のキャラクターからは努力する姿なんで想像もできないかもしれませんが、彼はギターだけの人ではなく、実際はマルチプレイヤーです。
 私はみたこともない楽器で遊んでいるCharさんを観たことがありますが、あれこそがCharさんの真の姿です。
 Charさんは確かにギタリストですが、あの多彩なプレイを支えているものは、ギターだけでなく、様々な楽器を練習している事と、様々な経験を積んだ人間力に支えられている事も忘れてはなりません。

 プレイヤーとしての私の理想像はCharさんなのかもしれません。私もいつかはCharさんの様に歌ってギターも弾けて、なんでもできるプレイヤーになりたいものです。
 





サポートして頂いた分は、音楽論の発展、音楽教育の進歩によって恩返しさせて頂きます。