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耳鳴り潰し10

 息子の咳は、鼻が詰まって口呼吸が多くなって喉が乾いているためだろう、とのこと。喉が腫れているわけでも熱があるわけでもないので心配はなさそう。鼻にグイっと突っ込まれる検査をされないだけで息子はご機嫌。初めて学校を休むことに対して残念そうにしていたので、学校を楽しめているのだろう。
「今日はゆっくり休んでおくんだよ」と言っておいたら、病院への移動中の自転車後部座席を寝る時間にあてていた。肌寒かったので着ていたパーカーのフードを深く被って、ラッパーのような姿で寝入っている。家に着くと起き出して、この二日間私が隔離されて遊べなかった時間を取り返すかのように、いろいろ遊ぶ。

 久しぶりに出したプラレールの駅の上にぬいぐるみを置く。トーマスたちが乗せるには巨大過ぎるそれらを無理して運んでいくいじらしい機関車たち。怪獣人形たちも乱入する。

 西村賢太の長編「蠕動で渉れ、汚泥の川を」を少し読む。17歳の北町貫多の話である。自分にとっては26年前の年齢で、娘にとっては6年後となる。子どもの年齢で考えてみると少し混乱する。いつの間にこんなに大きく、と。
「今年の夏休みはデイ・サービスに行く日を減らしたい」と娘が言ってきた。友達と遊ぶ機会を増やしたいのだそうだ。小学生最後の夏休みとなる。


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