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ニンゲン御破算

おーいえーーー、お家サイコー!

おーーーいえーーーー、金を採鉱

おーーーいえーーーー、筋を再考、

計画催行、老いを追い、傷を負い、

それでもさあ、負けずにさあ行こう

やるぜお家再興!oh yeah!

一言で言うと、こんな舞台。(え?)

幕末のしっちゃかめっちゃかを借景にしつつ、その勢いに乗じて武士を目指すマタギの兄弟とその幼馴染の半生を、歌舞伎作家志望の武士、実之介が反芻しながら、憧れの歌舞伎劇作家、鶴屋南北と河竹黙阿弥に語っていく。こんな本を書きたいのだ、と。

「頭の中が空っぽだーーー!」

中盤、実之介が叫ぶ。ようやくチャンスを掴めそうなのに、頭の中がすっからかん。ネタが何も浮かばない。

悶える間にも、舞台の亡霊に取り憑かれ、徐々に変貌していく実之介。リアルを追求するために、血を流す。つじつま合わせに奔走する。物語を紡ぐものの狂気が、そこにある。儚い栄光に狂喜乱舞する凶器。創作って、凄まじい。

人はざぶざぶ水に落ちるわ、荒唐無稽なとりかへばやはあるわ、松尾スズキのナンセンスがこれでもか!ってくらいに、てんこ盛り。笑いっぱなしだったはずなのに、いざ一言でまとめようとすると、実之介演じる阿部サダヲの最後の姿ばかりが目に浮かぶ。

創作に取り憑かれるって、まじトリッキー。

サダヲちゃん、やっぱり好きだ。

岡田将生さん、劇団新感線にもいつか出て欲しい。

松尾スズキさん、「芥川賞、ほしーーーーーー!!!!」って雄叫びあげてたw 選考会は、大千秋楽の3日後。さて、どうなるのかなあ。

http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/18_ningen/


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