学級経営と道徳

今日は学級経営と道徳教育の関係について書いていきます。以前のnoteでも書きましたが、道徳教育は学校教育全体を通して行われるものであり、道徳科の授業の中だけで完結するものではありません。(じゃあ、道徳科の役割は?というかたはこちらへどうぞ。)

そして、日々の活動の基盤となる学級経営も道徳教育に大きな影響を与えています。

日々の学級は道徳的実践の格好の練習の場と言ってもよいでしょう。学級を作っていく時には教師主導のもと、学級のルールや雰囲気が作られていきます。共同的な学習をよしとするのか、個人の自立を促していくのか、人権的な配慮のもとに学級を動かしていくのか、一年後に子どもたちがどのような姿になっているのかを想像しながらも、学級の実態に応じて必要なルールを作ったり、廃止したりしていくわけです。

どのような学級であれ、人が集まるとそこには明示的であれ、暗黙的であれ、何かしらのルールが生まれます。そのルールの中で行動していくことによって道徳的なふるまいを身につけていくことができるわけです。

社会や家庭、友達グループのどれとも違う学級集団という組織は、普段の自分ではできないことをする格好の場です。上手く使えばちょっと背伸びができる場所なわけです。

例えば、家では掃除を一切手伝わない子が、学校では一生懸命に掃除をする。部屋の中は散らかっているけれども、学校の机の中は綺麗になっている等・・・

そうやって先生主導のもと道徳的な実践を積んでいくことで子どもたちは成長していきます。

だから、学級経営はとても大切で、学級経営がうまくいっていないと道徳教育をすることができません。むしろ、マイナスに作用して、非道徳的行動を増やしていくことになります。

学級経営がうまくいっているクラスではまず、正論が通ります。この正しいことを正しいと言えることはとても大切です。正しいことだ。でも、その正しさは本当に正しいことなのだろうか。正しいとされている理由は一体何か?じつは、正しさによって困る人や悲しい思いをする人がいるのではないか。(これは人権教育的視点ですね。)道徳の授業の中ではそういったことを補っていくわけです。

学級経営と道徳は不可分のもので、どちらかがうまくいって、片方はうまくいかないということはありません。文字通り車の両輪です。これらのことを意識して日々の活動に活かしていきたいなと考えています。

以上です。

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