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本棚で古本化した私の本

ずっと好きな本
もう立派な古本

引っ越しを何度も重ねてきたけれど
この本だけはずっと本棚にいた

日に焼けて劣化しているが
何度も何度も読んだ本でシミもシワも痛みも
すべて大事に思える
紙の質感がすき

1997年の10刷された本で
つまり18歳のときに手に入れたもの
27年間私の本棚にいた本です

新潮社 ホリー・ガーデン 江國香織

主人公の友人「静江」と芹沢の不倫の恋愛
男友達の祥之助から言われる

でも、もしでるきることなら
その人ともっと早く出会いたかったと思うだろう?
その時はちゃんと結婚したい、ってさ

(中略)

ホープレスにあの人が好きなの。
私の知らない土地に生まれて、私の知らない人たちと生きて、
私の知らない人たちを愛している芹沢さんが好きなの。
いまのあの人じゃないあの人なんて想像できないし、
いまの私たちじゃない私たちなんて考えらえない。
恋愛っていうのは、なんていうか唯一無二の、天文学的偶然によってできているものだと思うのね。
だから、何か一つずれてしまったら
もっと早くであうとか、芹沢さんが独身だとか、
すべてがちがっちゃうはずでしょ?

新潮社 ホリ-・ガーデン 江國香織 日一日とはなんであるか


ホープレスという言葉をこの本から学び
この言葉をほかであまりきかないなーと思った。

絶望的とか希望のないとか、そんな意味だった

人が人と出会い
関係が進むのは偶然的なことだというのはわかるし
ひとつでもずれたら
恋におちたり
関心をもったりできないだろうなと。

そんな風におもうと
すべておきることは
自分に必要なことって思えますよね



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