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最近聞く、デジタル治療って何?

最近「デジタル治療」と聞くようになりましたが、それは何?と思っていらっしゃる方をもいると思います。
「薬物治療」と言ったら、薬物つまりお薬で病気を治療をするということですよね。
「デジタル治療」と言う場合には、「デジタル、主にはアプリ」などで病気を治療するということになります。

「デジタル医療」、「デジタル治療」は新しい分野なので統一的な定義はありません。
一般的にいうと、デジタル医療、デジタル治療と行った時には、病気の診断・治療・予防に使われます。
(逆にデジタルツールといった場合には、病気の診断・治療・予防を目的としていないといった意味合いとして区別されることがあります)

デジタル医療、デジタル治療という言葉に近いものとして、「SaMD (Software As Medical Device)」という言葉があります。SaMD はエビデンスに基づき「診断・治療・予防緩和」等への使用を目的とした製品の呼び名です。SaMDはサムディと読みます。

デジタル治療はいつ頃から聞くようになったのでしょうか。
デジタル療法は、2014年薬事法改正(現在の薬機法)で医療ソフトウェアが薬事規制の対象 となったことをきっかけに使われるようになりました。

デジタル治療ではどのように治療をするのでしょうか。
病気のなかには「行動を変える」ことが重要なものがあり、行動変容をすることで治療をしていくというものが多いです。

冒頭に「薬物治療」の例をだしましたが、「デジタル治療」の場合は、医療機関が治療用アプリを処方するということになります。
実際、日本ではニコチン依存症治療や本態性高血圧症に対する治療用アプリが保険適応になっております。また、2021年の調査では日本だけではなく、アメリカで9例、EUで6例、ドイツで13例の医療機器が承認されています。

つまりお医者さんが薬物療法を処方するように、「アプリを処方する時代」はもうきているのです。

【筆者の自己紹介】現在、2人の息子を育てながら都内で精神科医および精神療法に基づいた(非医療機器を含む)デジタル治療(DTx; Digital Therapeutics)の開発者として働いています。専門分野は、認知行動療法、社会認知、小児精神医療、デジタル治療です。

子育てに悩むお母さん、お父さんなど人を育てる人の手助けをしたい、デジタル治療という手段で、全国で治療を必要としている人の助けになりたいと思い、noteを通じて発信活動をはじめることにしました。ご興味持っていただけましたら、フォローもよろしくお願いいたします


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