データアナリストという言葉が嫌い

自分のためにも経験して考えたことをしっかり書き残しておこうと思い、やっと重い腰を上げて初投稿です


タイトルだけみると過激な表現かなとも思いつつ書いてみます。


私は2012年から、現職の世間でいう「データアナリスト」と言われるのをやっています。ちなみにドメインはソーシャルゲームです。


その前は、SEを5年弱、その後インターネット旅行事業会社でプリセールスとBIとexcel使って分析的なことをやっていました。あくまで“的な”レベルのもんです。数字をいろいろな切り口で切ってグラフにして、なんかそれっぽいこと言う。こんなもんです。


そんなことを3年していて、しっかり数字を見て仕事をするのを主軸に仕事をしたいなと思って2012年にソーシャルゲーム会社に転職しました。会社としても分析組織を立ち上げると言うタイミングで、バックボーンで分析業務をしっかりと経験していなかったんですが、ポテンシャル採用ということで採用してもらい分析業務についたという流れです。


分析がメイン業務というのが初めてだったのもありますが、そもそも「何のために分析をするのか?」ということ自体意識もせず、目の前の大量のデータに翻弄され、何でもかんでもセグメント分け、何でもかんでも可視化ということを当初繰り返していました。そして何か良さそうなことや悪そうなことを言うという感じです。


そんなもんですから、その当時の上司の役員に分析報告を週次でしていると「お前が今回このテーマを採択したのはなぜ?他に候補としていたテーマを2つ教えてくれ」と言われ、「いや特に他はなく、これだけです。」と答えるや否や「じゃあ思いつきで分析してるってことか。そもそもプロダクトのゴールはなんだ?それを達成するためにお前はどういう問題を設定したんだ?そしてその問題としているテーマがどうして今取り組むべきテーマなのかを論理的に説明できるか?ここまで考えて取り組むのが、分析を手段として問題解決していくってことだぞ」と言われました。(まぁここまではっきり言ってはいないですが、今の私が思うにそういう意図を持って言ってくれてたんだと思います)


とまぁ そんな感じで ポンコツ時代を経て、いち分析者、そしてマネージャー、分析部の部長、事業サイドの副部長等を経験してきた今だからこそ 

 
・分析は問題解決をする上での手段でしかない。
・更にデータはあくまでも分析の手段でしかない
・だからこそ、正しい問題設定が重要
・そして王道の問題解決の手段に沿ってデータを使って問題を解決していく


ここが分析の基本となるなと。


だからこそ、私はメンバーに「問題解決」やその根幹となる「論理的思考」について勉強会や課題図書を設定して育成に力を入れています。

しかし、こんな当たり前でしょってことでもデータアナリストという職種についてもしっかり教育しない会社が結構あるなと思っています。

その原因の一つが、「データアナリスト」という名前にはあるのでは??と思っています。
分析も問題解決の手段、更にデータは分析の一手段でしかないのに、ネーミングが「データありきの分析」をイメージさせたり、「データが主役」と勘違いさせている側面があると思います。これにより目的である「問題解決」にあまり着目されないのでは?と思っています。

だから、手法のことやデータの可視化という手段ばかりが注目されて、「BI導入して可視化すれば誰でも分析ができる時代になりました!」というフレーズに踊らされて、なんでも可視化してみることが重要だと思い、いろんな可視化された数字の「ポンコツ指標」に埋もれて、数字を見てそれっぽいことは言うけど、問題解決が進まないという状況の会社が多いのではないかと思います。

なので、データという手段にばかり目を向けず、本来の目的である「問題設定」や「問題解決」の正しいやり方に目を向ければ、可視化すべきはデータではなく「問題の構造」という本質に目を向けることができ、みるべき数字も絞られハッピーになる会社が増えるのではないかと思います。

とまぁ とりとめもなく書いてしまいましたが、分析という仕事をしていて改めて「問題設定」「問題解決」の大切さに気が付けたんで本当に感謝しています。

まぁ 「データアナリスト」や「データ分析」って言葉はあんまり好きじゃないけどね

大事なのは問題解決志向だよって事で、昨日お話しさせてもらう機会を頂けた際に使用した資料の1スライドです

#データ分析  #分析 #アナリスト #ソーシャルゲーム


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?