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Omelette moon

オムレツみたいな月が好きだ。
満月に届きそうで届かないあの月が。


満月や三日月はみんな言えるのに名前を言ってもらえないあいつ。ある程度満たされているのに人気がない、とは何かに同情されたい僕が勝手に思っているだけだろうか。

普段から何か物事を「まるで自分みたいだな」と投影したがるのは僕の癖だ。
あのオムレツみたいな月はまさにそれだ。もっともっと満たされたいなんて新月や三日月に失礼。これだけで十分なのは自分が1番わかっているはずなのに、欲張ってしまう。

ところで、久しぶりにオムレツを作ってみたけれど大失敗、オムレツすら作れない自分にがっかりする。まぁでも、いかにも僕らしいなと笑ってみる。
このオムレツ、雲にでも隠れてくれればいいんだけど、、、それは難しそうだからビールと一緒に胃袋にしまっておいた。意外と味は悪くないもんだ。


月は姿を見せない時もあるし、そうこうしているうちにまた満ちる。
オムレツみたいは月は僕が独り占めするとして、満月はみんな好きだろうから誰かと見られたらいいなと思う。
その時はどうか月ひとつの空でありますように。

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