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趣味のガンダムを語ってみる

あんたも半年くらい前は、もうちっと日々の楽しみとかに気分が向いていたよな?

最近、俺の書くnoteもどうにも暗くなりがちだ。
でも、暗くなっていったって良いことなんて一つもない。

ここは一つ、割り切って俺の趣味の話を書かせてもらうぜ。

何?おまいの趣味ってなんだってか?

まあ、いろんなことが好きではあるんだけれど、今回はこいつで行かせてもらおう。ガンダムだ。
#安定のマンネリ

御存知の通り、俺たちオッサン世代にとってガンダムってのは必修科目(1単位)ってやつだ。取れる単位は少ないのに、避けては通れない実に厄介極まりない作品だ。

チットばっかり、趣味に走りすぎるかもしれないけど、付き合ってくれよな。

そもそもガンダムって何を描いているのか?

ガンダムの世界観って、結構入り組んでいるのはあんたも知っているよな?

仮に全くガンダムを知らないヒトに主人公たちの目的は何なのかを説明することになったとしたら、あんたならどう答える?

スペースノイドの地球連邦への支配権の維持?
そいつはちっと厄介な答えだ。何しろ主人公自身がスペースノイドだしな。

ジオン軍の殲滅?
ジオン軍が攻めてくるのは間違いないけれども、状況が戦争なわけで、主人公たちの目的は敵を滅ぼすことじゃない。

こいつの答えはガンダムの次回予告で表現されている。
すなわち「君は生き残ることが出来るか?」だ。

つまり、ガンダムが戦争をテーマに描かれていると言う意見はよく聞くけれど、どっちかと言うと戦争は単なる状況で、その状況の中をあがきながら生き抜く少年少女の物語。それがガンダムだ。

そう、ガンダムのテーマって「生きる」ことなんだよな。

「生きる」を描くために表現される「死」

「生きる」がテーマだって思ってガンダムを見ると、非常に数多くの「死」によって「生」が浮き彫りにされている。

しかも、その多くの「死」は主人公サイドではなく、敵のジオン軍の人々の「死」によって描き出されている。

ホワイトベースクルーの中で明確に死亡しているのってリュウ・ホセイとスレッガー・ロウくらいだもんな。
※連邦軍ってなるとレビルだとかマチルダとかってちょっと増える。あとサイド7の住人ってなるともはや判別出来ないくらい死んでいるからそのあたりを含めるとそうでもないか?

対してジオン側では、そもそも物語が始まる前から暗殺されてしまっているジオン・ズム・ダイクンを始めとして、物語の最初に明確に殺されるのが先走りでおなじみのジーンだったり、オッサン代表ランバ・ラル。観念を押し込められたララア・スン。ザビ家にいたってはミネバ・ラオ・ザビと母親のゼナ・ザビ以外は全滅だもんな。

彼ら彼女らの死は必ずしも主人公サイドの直接的な行動で死んでいないケースもある。それにも関わらず、それらの「死」は圧倒的なまでに物語の「生」を描き出している。

最も印象に残っている「死」

個人的に初代ガンダムの中で最も印象に残っている「死」はと問われたら、あんたならなんて答える?

ララア・スン?
ギレン・ザビ?

俺はこう答える。ミハル・ラトキエだと。

そう、ベルファストでものを売る傍ら、ジオンのスパイとしてホワイトベースに忍び込んだあの少女だ。

ミハル・ラトキエの物語には実に多くの疑問が残る。
なぜミハル・ラトキエはスパイをしなければならなかったのか?
なぜミハル・ラトキエは潜り込んだホワイトベースでジオンを裏切ったのか?
なぜミハル・ラトキエは死ななければならなかったのか?

多分、見る人によって、微妙に異なる見解が出てくる物語だと思う。

俺個人の見解としては、すべての理由が「戦争」になる。

戦争により戦災孤児になったミハル・ラトキエには戦争に加担するということがどういう意味を持つのかを教えてくれるヒトが居なかった。

戦争により戦災孤児になったミハル・ラトキエには弟と妹を食べさせるためにお金が必要だったからスパイをせざるを得なかった。

戦争を知らないままなので、スパイで情報を流すことで実際に目の前にいるヒトが死ぬことを想像できなかった。

そして、戦争を知らないままなので、兵器の取り扱いを知らず、爆風に巻き込まれてしまった。

すべて戦争が引き起こした悲劇。

だから、ミハル・ラトキエの物語は強烈に俺の中に印象づけされているのかもしれないな。

なあ、あんたはどうだい?

あんたのガンダム、聞かせておくれよ。

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