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お年寄りが生きていくための活動

後期高齢者の医療費負担を増やそうって話、あんたもニュースで聞いたかい?

今現在の制度では、医療機関での後期高齢者、つまり75歳以上の皆さんの窓口負担額は1割となっている。
1万円の医療を受けたら1千円払いましょうってわけだ。

そいつが今、後期高齢者の医療費負担を1割から2割にあげようって話が出ているらしい。
理由は団塊の世代と呼ばれる人々が後期高齢者になってきており、医療費全体の負担額がものすごい増えているからってことなんだと。

今回はこの高齢者の経済について考えてみる回だ。

まあ、他人事じゃないぜ?これってよ?

高齢者の状態を見てみる

今回、俺の低めのアンテナに引っかかってきたニュースがこれだ。

2022年には団塊の世代が後期高齢者になる。
団塊の世代の中でもわりかし大きい塊がこのあたりに後期高齢者になるってことなんだそうだ。

実際問題として、国が負担する医療費ってやつは本質的には俺たちの税金をどう使うかってことなので、そこを政治として考える事そのものは健全というかふつうのコトだと思う。

問題は、後期高齢者の医療費負担が今現在の最大の課題であるデフレ脱却に繋がる話なのか?ってことだと思うんだよな。

そこで、ちょっと調べてみる。
今のお年寄りのお財布事情ってやつをだ。

高齢者の貧困率ってやつはどうなっているんだろう?

俺たち現役オッサンの立場から見れば、団塊の世代ってやつは働き盛りの時にバブルを経験しており、ある程度の収入を確保しているってイメージがあるよな。
実際、アクティブシニアなんて言葉もあるくらいで、高齢者の消費ってやつは馬鹿にならないって話を聞いたこともある。

ところが、視点を変えてみると、厚生労働省の「国民生活基礎調査」のデータを用いて推計したところ、65歳以上の高齢者がいる世帯の貧困率は2009年の24.7%から2016年には27.0%まで上昇しているって言うんだよな。
ちなみに貧困ってのは生活保護を受けるレベルの貧困ね。

数にしてみると、2009年から2016年にかけて高齢者の貧困者の数は192万人増えているって勘定になるらしい。

2018年の高齢者の人口は65~74歳が1,763万人、75歳以上が1,779万人になるってことだから、ざっくり3,542万人の高齢者が居て、その27%が貧困ってことだから、956万人のヒトが生活保護レベルの暮らしをしているってわけだ。

日本の総人口が1億2千万人だから、周りを見渡せば12人に一人の高齢者の貧困者がいるって計算になる。これって結構な数字だよな。

高齢者の貧困者が置かれている状況

高齢者の貧困者はその貧困に対して対抗する方法があるのだろうか?

一つは家族のサポートを受けて、行くって方法がある。
でも、現役世代のサポートと言っても、たかが知れている。

特に後期高齢者ともなると、その子供の世代が俺たち現役オッサン世代になるわけだが、今の時代は「働き方改革」によって、残業代の抑制という実質的な賃金支給の絞り上げが起きている状態だ。

親世代へのサポートと言っても、限度がある。というか、自分たちの生活を成り立たせるのにもやっとってところがあるんだと思う。

そこで、高齢者に働いてもらいましょうって話になるが、そもそも高齢者が働かなければならない状況ってやつは、ものすごく色んな課題がある。

まず、判断能力がどんどん落ちていって、それによって仕事の質が下がり、周りの評価も下がり、ついには自分自身の評価も下がっていく。

自分自身の評価が下がってしまったら、もう活路を見出すことは難しいよな。なにしろ「俺はダメだ」なんて認めてしまったら一歩も前に進めなくなってしまう

さらに企業側としても、高齢者を雇うってリスクはできるだけ避けたい。
なんつっても、情報化社会だ。世界の変化のスピードは年々指数関数的に早まっている。

その時代についていくために必要なのは普通に考えれば高齢者ではなく若い人材だからな。

そんな状況から高齢者は自分自身と企業の両方から見放されてしまっているわけだ。

それでも高齢者ができること

高齢者の優位点はなんだろう?
普通に考えればその「経験」だと思う。
確かに時代は変遷していっているが、その中でも変わらないことってやつは確かにある。

俺たちの仕事のほとんどが過去の実績と経験から計画を立案して実行しているって事実がその「経験」の価値ってやつを証明している。

ではその「経験」をどうやって「価値」に落とし込んでいけば良いのか?

例えば、「引退した経営者が相談に乗る」なんてチケットがココナラあたりに売り出されていたとしたらどうだろう?

わりかし、目を引くんじゃないだろうか?

経営者でなくてもいい。大工でも営業でもシステムエンジニアでも。
その高齢者の皆さんの積み上げてきたモノってやつに価値がある。

そういうふうに何でも良い。
自分の経験を外に出す活動をしてもらうことがとても大切なんだと思うんだ。

そうすれば、高齢者のスキルってやつが経済活動を通じて世の中に流通すると、高齢者の貧困って問題に立ち向かっていける。
そう、あんたも思わないか?

なあ、あんたはどう思う?

これから高齢者になっていく俺たちにもできることはあるだろうか?

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