令和を迎えるにあたって日本について考える
天皇陛下が上皇陛下になられるまで半月。
システム屋としてはジタバタするタイミングでも無いので、心静かに過ごそうと思っているけれど、あんたのところはどんな感じだい?
俺たちオッサンは昭和、平成、令和と3時代を生きることになりそうだが、この元号に思いをはせていると、どうしても「日本ってなんだっけ?」って言葉が俺の中にでてくる。
俺たちの国、日本。
東アジアに属している国、日本。
人口が減少カーブを描き始めた国、日本。
今回は俺たちの日本ってやつをイチ庶民の俺が考えて見る話だ。
たまにはこう言うオッサン臭いのもいいだろう?
……なに?いつもだって?ごもっとも。
国を成立させているもの
日本は何によって「日本」なのか?
これはシンプルなようですごく難しい話だ。
例えば、大東亜戦争で日本は負けたわけだが、何を持って「負けた」のか。ポツダム宣言の受託によるものだよな。
でも負けたはずの日本は今この瞬間もあって、日本が滅びたなんてことは誰も思っていない。
占領軍であるアメリカ兵にしたって、日本って国がアメリカになったとは思っていなかった。
占領下において日本は主権の一部を制限された状態ではあったものの政府が存続し続けた。終戦前に連合国軍により占領されていた沖縄県や小笠原諸島はアメリカ施政権下に置かれた。
出展:Wikipedia
実際政府は存続して、今も連続性を持って日本という国は存続している。
では、なぜ日本は存続できたのか?
それは、アメリカは日本人が決して譲れない一線を理解し、そこに踏み込まなかったからだと俺は思う。
天皇だ。
日本は立憲君主制
もし、ポツダム宣言で天皇の死刑などが盛り込まれていた場合、日本はというより日本人は受け入れる「手段」がなかったはずだ。
天皇を失うということと日本を失うということは同義だった。天皇を失うことは国体を失うこと、つまりは自分が生まれ育った郷土と自分たちをつなぎとめている存在を失うことだ。
それ故に、アメリカは日本と天皇を分離する手段を取らなかった。いや、取る方法がなかったってことなんだろう。
かくして、天皇は日本の象徴として存在することとなった。
全ての権威を天皇に残しつつ、権力と分離する。それがアメリカのとった手段だった。
そう、日本は立憲君主制なんだ。
俺たちの「日本」が失われるという状態
じゃあ、俺たちの感覚で「日本がなくなる」ってどんな状態だ?
ちょっと考えてみる。
(1)天皇陛下の血筋が途絶えてしまい、万世一系が途絶える
ものすごく由々しき事態だ。ただ、感覚としてそれによって即日本消失という感覚まで自分が持てているかっていうと、非常に問題がある気はするものの、そこまでの感覚はない。
ただ、他の国の人に「おまいら、何を持って日本人なの?」と問われたときに、「日本政府が俺の国籍を日本としているから」ってのは、なんとも言えない不安定さを感じる。
心の何処かで、俺個人が天皇陛下に依存しているってことなんだろうね。
(2)日本の国土が物理的に消滅する
「日本沈没」が起きたら、「日本がなくなる」って状態になるか?
俺の感覚としては、「否」だ。
確かに国土は大事だ。そこで培われた様々な歴史が国土には宿っている。
では、それを失ったときに、日本人はユダヤ人のように流浪の民になることはできないんだろうか?
ぶっちゃけ、天皇陛下という象徴があり、「日本人たれ」と願い続ける祭祀王としての存在がいると、俺たちが思い続けることで、「日本」はあり続けると感じることが出来るんじゃないか?
とは言え、日本語すら通じない土地に放り込まれて、どのようにして天皇と自分をつなぎとめていられるのか?
それはものすごく難しい問題なのかもしれない。
(3)日本語が失われる
俺たちと日本を一番強く結びつけているもの。
それが「日本語」なんだと俺は思う。
確かに時代によって、日本語の形は変わり続け、天皇の時代が始まった頃と、今では言語体系そのものが違うとも言われている。
それでも、俺たちは「日本語」を持って、日本を強く認識しているってのが事実なんじゃないかなぁ。
だから、日本の帰化条件に「日本語能力要件」ってのがあるんじゃないかな。
なあ、あんたはどう思う?
俺たちは、子供たちに何をもって「日本」を伝えていけばいいんだろう?
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