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その夏バテ、夏うつかも!~夏季うつとは~

今年(2023年)は特に暑い日が続いておりますね。
皆様体調はいかがでしょうか?

疲れやすいな。
食欲が出ないな。
やる気もでないな。

そのような状態が続いたとき、「夏バテかなぁ」と思いますよね。
夏バテ対策も重要ですが、夏バテのような症状で、さらに精神的な落ち込みも伴う場合には夏季うつの可能性もあります。
夏季うつは夏バテと症状が似ているため、気付かれないことも多く、そのまま放置すると危険な場合もあります。
この記事では、夏季うつとは何か、その対策や予防の方法について解説します。


夏季うつとは?

夏季うつとは、季節性情動障害(Seasonal Affective Disorder、SAD)の一種で、主に夏季(6月~9月頃)に特徴的な症状を示す心の健康の問題です。
夏に食欲低下や不眠といった夏バテにも似た症状に加え、気分の落ち込みなどの精神的不調が起こります。

夏季うつの主な特徴は、以下のような症状です:

  • 食欲低下 :  食欲が低下し、体重が減る。

  • 不眠 :  寝つきが悪かったり、睡眠が浅くなる。

  • 緊張・焦燥感 : 落ち着かず、気持ちがざわざわし続ける。

  • 気分の落ち込み :  理由もなく気分が落ち込む。

  • 不安感 : 漠然とした不安に襲われる。

  • 意欲の低下 : 楽しみなこともやる気がなくなる。

  • 集中力の低下 : 仕事などの集中力が続かない。

夏季うつの原因

夏季うつの原因については、まだ完全に理解されているわけではありませんが、いくつかの要因が関与していると考えられています。
夏季うつの可能性がある原因をいくつかみてみましょう。

強い日差しの浴びすぎ
夏は日照時間が長くなる季節であり、強い日差しを浴びる時間が長くなることで、身体や心理に影響を及ぼす可能性があります。体内時計やメラトニン(睡眠ホルモン)の調節に変化が生じることで体に負担がかかります。

気温と湿度
高い気温や湿度が夏季うつに影響すると言われています。また、暑さとエアコンによる冷えの繰り返しによって、自律神経の乱れが引き起こされることになります。

人付き合いの疲れ
夏は休暇や家族や友人・知人とのイベントなどが多く、人との交流が増える季節でもあります。久しぶりに会った人との交流で気を遣うことが多くなったり、楽しくても気が付かないうちに対人関係のストレスをため込んでしまっているかもしれません。

睡眠の変化
夏は日照時間が長くなるため、夜間の睡眠が妨げられる可能性があります。睡眠不足はうつ症状を悪化させる要因となる場合があります。

生物学的要因
個人個人の特性として、夏季うつに「なりやすさ」は異なります。例えば、遺伝的な要因やホルモンバランスによる影響も無視できません。また、季節性のうつ症状は、男性よりも女性のほうが多いと言われています。

夏季うつの対策・治療

夏季うつを含む季節性感情障害は完全に防ぐことは難しいものの、以下のポイントを踏まえて過ごすことでリスクを抑えることは可能です。

日光に当たり過ぎない
夏の強い日差しは浴びすぎると負担になります。長時間の外出や日差しの強い時間多を避けましょう。朝の明るい時間帯に屋外に出ることで、体内時計のリセットやメラトニンの正常な分泌が促進される可能性があります。

適切な室温と湿度
エアコンを上手に使い、室内の温度や湿度を快適な範囲に調整しましょう。暑すぎず、寒すぎない気温を心がけ、湿度にも気を配りましょう。外出時には羽織るものも持ち歩き、外出先の効きすぎたエアコンへの対策も行いましょう。

しっかりした食事
食欲がないかもしれませんが、1日3食を規則正しく摂取して良好な栄養バランスを心がけることが重要です。
特にタンパク質を積極的にとることが推奨されており、大豆製品、乳製品、魚介類、卵などからタンパク質をしっかりとりましょう。またタンパク質の吸収や免疫力を助けるビタミンB群も併せてとることがおススメです。

良質な睡眠
できるだけ質の良い睡眠をとるようにしましょう。寝る前のスマートフォンやPCは自律神経を乱すため、寝る前にはゆっくりと過ごす時間を作りましょう。夜間もエアコンを上手に使ったり、肌触りの良い寝具や寝間着をそろえたり、快適な睡眠環境づくりも心がけましょう。

ストレス管理
夏はイベントや社交的な機会が増える季節でもありますが、過度のストレスや圧力を回避するために時間を適切に管理しましょう。リラックスする時間を確保し、ストレスを軽減する活動に取り組むことが大切です。

心理療法(カウンセリングや認知行動療法など)
心理療法は、うつ症状の軽減や予防に役立つ場合があります。専門家の指導の下で心理療法を受けることで、気分の改善やストレス対処の方法を学ぶことができます。夏風邪っぽいから内科に行く、くらいの気軽な感覚で、夏季うつっぽいからカウンセリングに行く、という選択肢を持ってみてください。

終わりに

夏季うつの症状が長く続く場合や重度の場合は、専門の医療機関で精神科医や心理専門家に相談することをおすすめします。適切な診断と治療を受けることで、症状は改善していくでしょう。

今回は夏季うつを紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?
ぜひ自分を大切にして、健康的な夏をお過ごしください。

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