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ダンスタン・ベビー・ランゲージとは?本当に新生児赤ちゃんの聞き分けができる?

今日はダンスタン・ベビー・ランゲージとは何か、なぜこのメソッドで聞き分けができるのか、お話したいと思います。


ダンスタン・ベビー・ランゲージの歴史

オーストラリアで生まれたダンスタン・ベビー・ランゲージは、プリシラ・ダンスタンという女性が、1998年に生まれた自分の赤ちゃんがとてもよく泣く子だったことをきっかけに開発したメソッドです。毎日どんなに一生懸命お世話をしても赤ちゃんが泣き止まないことに心身ともに追い詰められ、困り果てた彼女は、

もうとてもこんな生活は続けられない。自分の音楽の才能を生かしてどうにかしよう。

と思い立ちます。小さい頃から並外れた音楽の能力を発揮していたプリシラは、声楽の勉強を通して「体や精神の状態がどのように発声に影響するのか」を熟知していました。赤ちゃんが時と場合によって違う声を出していることに薄々気付いていた彼女は、そのパターンを見分ける試みを始めたのです。

最初に発見したのが「ネェ」の音でした。赤ちゃんが「ネェ」という泣き方をすると、自分の乳首から母乳が出てくるのに気付き、そのタイミングで授乳すると吸い付きもよく、授乳がとてもうまくいくことが分かりました。その後も、聞こえた音と、その時どんな対処法が役立ったかを日記に書き記し、5つの泣き方をカテゴライズすることに成功します。

公園やショッピングモールで見かける他の赤ちゃんも観察してみると、全く同じ5つの泣き方をしていることに気付き、これはもしかしたら世界中のお父さんお母さんを助ける画期的な大発見なのではないかと考えるようになります。プリシラは児童心理学や教育リサーチの専門家である自分の父親、マックス・ダンスタン博士にも協力してもらい、リサーチを開始しました。

その後、オーストラリア、アメリカ、イギリスにおいて10年間にわたり、様々な人種の1,000人以上の赤ちゃんを対象に、包括的なリサーチが行われました。そしてリサーチにおいてダンスタン・ベビー・ランゲージを使ってみた両親からは、次のような高評価が得られました。

• 90%のお母さんが「このメソッドは非常に役立つと感じた」(一人目の赤ちゃんのお母さんでは100%)と回答
• 70%が「赤ちゃんをより早く落ち着かせることができる」と回答
• 50%が「赤ちゃんも自分たちも一度に寝られる時間が増えた」と回答
• 70%が「親としての自己評価が上がり、ストレスが軽減された」と回答
• 50%が「より赤ちゃんとの絆を感じる」 と回答
• 50%が「授乳や哺乳瓶がうまくいく」と回答
• 70%のお父さんが「家庭内のストレスが軽減された」と回答
• 50%のお父さんが「パートナーとの夫婦関係がよくなった」と回答

2006年に、アメリカで当時最も有名だったテレビ・トーク番組の『オプラ・ウィンフリー・ショー』で紹介され、司会のオプラに大絶賛されたことで有名になりました。それ以来、世界中で数百万にものぼる家族に使われています。

これまで日本語での講習やDVDの発売などは行われて来なかったため、日本での知名度はまだ高くありませんが、2020年からは両親向けクラスを、2022年からは新生児ケアや両親サポートに関わる専門家向けのプロフェッショナル講座をスタートしました。日本語対応のスマホ・アプリもリリースされています。

https://www.dunstanbaby.jp/appinfo

ダンスタン・ベビー・ランゲージとは?なぜ聞き分けができるのか?

ダンスタン・ベビー・ランゲージは、生後0〜3ヶ月の赤ちゃんの泣いている理由を聞き分け、的確なお世話をすることで、すぐに赤ちゃんを落ち着かせてあげられるようにするメソッドです。

この聞き分けメソッドの大きな特徴は、新生児の赤ちゃんが持つ原始反射に注目する点です。赤ちゃんは「飲む、寝る、排泄する」など、生命維持のために不可欠な基本的欲求を満たすための、原始反射をもって生まれてきます。新生児のうちはまだ自分の意思で体を動かすことができないため、意識しなくても体が勝手に動く反射作用に頼って生命を維持しているのです。

例えば、赤ちゃんのお腹が減ってから母乳を飲むまでの間、乳首を探し当てる探索反射、母乳を口にくわえる捕捉反射、乳首を吸う吸啜反射、母乳を飲み込む嚥下反射が働きます。これらは赤ちゃんが意識して行っているわけではなく、体が無意識のうちに勝手に行っている、という点がポイントです。赤ちゃんが空腹になり、口がこのような原始反射による動きをしている状態で声を出すと、その泣き声には自然にN(エヌ)の音が入ってきます。つまりお腹が減ったときの泣き声は「ネェ」と聞こえるのです(姿勢によってはナァ、ヌゥ、ノォと聞こえることも)。

ダンスタン・ベビー・ランゲージでは、赤ちゃんが泣くのには必ず理由があると考えます。そのことについて、ノートで書いた記事があるのでご興味があればぜひお読みください。

また、ダンスタン・ベビー・ランゲージのもう一つの特徴は、本格的に泣き始める前の音で聞き分けを行う、という点です。そのことで、ギャン泣きになってしまうのを事前に防ぎ、そもそも赤ちゃんが泣く時間を劇的に減らすことができるのです。

クラスでは、最も大切な5つの音(空腹、げっぷ、眠気、下腹部のガス、肌の不快感)の聞き分け方と、それぞれの対処法を学びます。これらの聞き分け方法と対処法を妊娠中に学んでおくことによって、生後1日目から「トライ・アンド・エラーの試行錯誤」ではなく「タイムリーで的確なお世話」が可能になるのです。

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最後まで読んでくださりありがとうございました。



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