よもゆめ優生思想大歓喜『グリッドマン ユニバース』
作品概要
レビュー
本作はアニメシリーズ『SSSS.GRIDMAN | グリッドマン』『SSSS.DYNAZENON | ダイナゼノン』の続編となるストーリーを描いた映画作品となっている。
2023年11月8日からアマプラで配信されている。
一応作品内でアニメシリーズの簡単な振り返りはあるものの、まずアニメ2作品の履修は必須と言っていいだろう。
グリッドマン、ダイナゼノンを観て登場人物たちのその後を観たい人へのご褒美であり、キャラクターも合体も大集合のお祭り作品だ。
よってこの後のレビューもアニメシリーズを観ていることを前提に話すのでご注意いただきたい。
あとネタバレありなのでその点もご注意を。
最初の違和感
作品を見始めて最初に思ったのは、なんか裕太キャラ違くない?だ。
それもそのはず、我々が馴染みある裕太はグリッドマンが乗り移っている状態で、純粋な本物の裕太の人格を観るのはほぼ初めてだからだ。
ゆえに本物裕太の方はアニメシリーズでの戦いのことも覚えていないし、そこで立花や内海と記憶のずれがあったり、怪獣やグリッドマンのこともなんとなく一歩引いた立場から話しているのがなんとはなしに寂しさも覚えた。
一方でダイナゼノン連中は皆相変わらず仲が良さそうでほっこりした。
ガウマと再会した蓬が涙ぐむシーンはよかった。
あとよもゆめが初登場時からいちゃつき倒しているのも大変良かった。
夢芽さんが食い気味に「付き合ってます」って立花に言うところとかも素晴らしかった。
だがあえて言わせてもらうなら序盤中盤もっとよもゆめの供給してくれても良かったのよ…?
裕太の方も記憶はないとはいえ、怪獣と戦うことに関してはありがちな意気地ないシーンとかもなく、終始立花のことばっかり考えているのがはっきりしていて良かった。
本物裕太のキャラはあまり知ることはなかったが、今回の映画で元々の裕太もいいやつだったんだなというのがよく分かる。
グリッドマンユニバースという設定
ストーリー中盤で、本作の舞台がグリッドマンにより無意識的に作られたマルチバースが合体しつつある世界ということが明かされる。
このあたりのマルチバース設定に関してはアニメシリーズでは仄めかされている、というか多分アニメ時にはあまり決まってなかったと思われ、本作で初めて明かされることなので、2時間尺の映画でやるには結構早足だった印象がある。
本作の目的は大きく分けて、裕太の立花に対する逡巡を描くことと、アニメシリーズのキャラクターをできるだけ登場させることにあったと思う。
そのためのグリッドマンユニバースの合体という設定なので、ユニバースの合体を裏から操っている黒幕に関してもあまり掘り下げはなかった。
このあたりに関しては、これまで敵方の掘り下げも周到にしてきたアニメシリーズとは異なっていたのが気になったが、まあそもそもそれだと時間ないし、いずれにしても劇場版のぽっと出の敵を丁寧に描いても、という感じはあるので、その分味方たちがワイワイやることで取り返している印象であった
あとそもそも今回の適役は現象・概念みたいなものなので描写自体難しいし…
なんだったらもっと内海とボラーとかキャリバーさんとアンチ君とかのやり取りだったり、あとよもゆめの供給をもっと…
でも終盤のよもゆめ再会でめっちゃ嬉しそうなのと逆お姫様抱っこは最高でした…
総評として
総評を述べると
めっっっっっちゃよかっっっったです
求めているものを、ほらよと出してくれるサービス精神にあふれた作品でした
みんなの等身大で賑やかな日常観れるのもいいし、
グリッドマンシリーズらしいネタの仕込み方や間の取り方、着飾らない風の演技なども受け継がれていた。
終盤のアレクシスやアカネちゃんも加わって全員で共闘するところとか合体バンク演出の熱さ、かっこよさに笑いながら泣きそうになっていた
そして最後のカニのとこのよもゆめの供給本当にありがとう…ありがとう…
アニメシリーズを観ていて劇場版を観ていない人は見ましょう
アニメシリーズを観ていない人は今すぐアニメシリーズを一気見して劇場版も見ましょう
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