マガジンのカバー画像

中小企業のための経営論

17
大町自動車学校を経営を経営するための考え方を整理しています。業種業界を問わず、中小企業の経営者の参考になればと思います。
運営しているクリエイター

2019年1月の記事一覧

自動車学校の働き方改革①

最近「働き方改革」という言葉を聞かない日はない、というくらい関心が高まっています。労働時間にフォーカスがされるのはダメ云々というお話は世間の有識者にお任せするとして、これから私の自動車学校で取組む改革について、リアルにやったこと、リアルに起きた変化や反発について発信していこうと思います。 働き方改革は自己実現できる会社づくり リアルな話を始める前に、まずは私の自動車学校の働き方改革の考え方をまずは整理します。 当然のことながら「働き方改革」で目指すのは、従業員が限られた時

まずは心理的安全性を確保する

変化の激しい時代、スピーディに変化していかなければならないのは、中小企業も同じことです。しかし、それは中々難しい。剛腕のリーダーが力押ししても不満を生むだけです。では、バランスを取りながら調整していくリーダーが変化を促せるかというと、そうでもありません。 同業の経営者と話していると、自動車学校が変われない大きな理由は、「従業員の意識の問題だ」という話をよく聞きます。そして、先輩経営者からのアドバイスとしてありがちなのが「いうこと行かない従業員を早く辞めさせて、新しい人をとっ

会社の成長の前に自分の成長

現在の自動車学校業界の経営者の多くは、祖父母や親の代からの事業を譲り受けた人が殆どだと思います。そして、これまでの自動車学校はある程度の稼働が確保できると利益を出すことができるビジネスモデルでした。なので、あまり新しいことにチャレンジすることなく毎年同じことを同じように取組むことが最も収益が上がる方法だったのかもしれません。 その様な業界のせいなのか同業の経営者と会ったとき、正直、残念に感じる人が多いです。会話の内容は殆どがくだらにバカ話ばかり、最新のビジネスの動向はあまり

ムダな会議が会社の生産性を下げる

■典型的なダメな会議 イケてないビジネスパーソンがやりがちな罪深い会議を3つのパターンに分類してみました。下記のような会議は、会社の生産性を大きく下げてしまいます。 パターン①:説教おやじ型会議 どこの会社にもおしゃべりな人がいます。飲み会なんかではムードメーカーになるのかもしれませんが、会議であれば話は別。会議の目的から外れた内容をひたすら一人で喋る。その結果議論されるべきことが全く議論されない。おやじの説教を聞いて終わったるようなパターンの会議を「説教おやじ型会議」

働き方改革の途中経過

働き方改革の投稿を初めて1年ほど経過しました。最初の記事で私の働き方改革の考え方を述べましたが、それに基づいてやれたこと、まだまだできていないことを振返ってみたいと思います。 業務プロセスの状況の改善 業務プロセスのような業界のベストプラクティスが存在する領域の改革に関しては、自前で解決するより、実績のある方法をコンサルタント等の力を借りて取組むことが早道です。弊社もコンサルタントに相談しながら改善を進めています。 これまで弊社はあまり効率よく回せていない部分が多かった

古典で学ぶ働き方改革①(王道のマネジメント)

たまには古典を勉強しようと思い1冊の本を手にしてみました。『ビジネスに効く教養としての中国古典』(守屋 洋著・プレジデント社)という本をkindleでポチっとしてみました。 中国古典でパッと思いつくのは「孫子」や「論語」かなと思いますが、我々が知っている多くの中国古典の関心事は、高い成果を上げる集団をつくることにあったような気がします。ということは、働き方改革が叫ばれる昨今に聞くような先人達の知恵もきっとあるはずと思い、そんな観点でいろんな古典を読んでみようかと思います。

古典で学ぶ働き方改革②(荀子が語る問題解決の基礎)

弊社は間もなく創業60年を迎えますが、事業がないが年続くと何かと固まってしまっている部分があります。そんな環境で働き方改革に取組む場合、その様な様々な思い込みが改革の壁になる場合が多くあります。特に厄介なのは、「今のやり方では問題ないから今のやり方を変える必要はない」といった変化への抵抗感や、「そんなこと出来るわけがない」といった諦めによって、その先を考えることを放棄してしまう思考停止状態です。なぜ厄介かというと、上記のような考え方をしている人達にとって差し迫った問題は起きて

古典で学ぶ働き方改革③(集中力を高める)

私はマネジメントの中で孟子の「万物みな我に備わる。身に反して誠なれば、楽しみ、焉(これ)より大なるはなし。」(この記事を参照)という格言を心掛けています。スタッフたちが自分の中にある思いにしたがって楽しみながら仕事ができる場づくりこそ経営者の仕事と考えているわけです。 その様な環境を作ることによって、一人一人が仕事に集中して自身のパフォーマンスを最大限に発揮できるようにすることで、会社の生産性が高まると考えるからです。 但し、環境だけで人がパフォーマンスを発揮できるかとい