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~陽だまり~ “言葉”は生きる道標

「言葉には力がある。」そのことを最近改めて感じていた。

数年間、勤めた職場を離れる時に、「あの時、教えていただいた言葉は、今でも自分の中で大きなものとして残っています。人間にとって、人生にとって大切なことをあの時教わりました。」「今でも、先生にいただいた言葉、ノートに貼って読み返しています。」という手紙をいくつか頂いたことがそのきっかけだ。

小学生の時に個性的な友達が教室で格言集のような本を広げていた。遊ぶことしか頭にないような私に黒縁眼鏡をかけて格言集を広げている友人は刺激的だった。 そこに綴られる言葉の意味はさして分からないのに同じような本を開いたりするようになった。

そして、中学生になり、商売を通じて琴線に触れた言葉を集め、地元で成功した社長がまとめた小冊子が私の座右の書(小冊子ながらそんな感覚でした。)になった。何度も何度も開いて手垢で薄汚れるほど幾度も読んだ。いにしえの哲学者が語った言葉も散りばめられていた。

読書から縁遠かった私がとても気に入って見入っていることに母が気づき、非売品だったその小冊子の2冊目、3冊目をその社長が経営する会社に掛け合って、手に入れてくれて私の座右の書⁈は冊数を増やすことになった。

家族や出会った友達や先生はもちろん人生に影響を与えてくれる。そして、出会った言葉もまた、自分という人間を象ってくれたと思う。人生を創りあげる一瞬一瞬の判断・決断にそうして血肉となった言葉が影響を与えてくれたと思うからだ。

確かに言葉は生きていて、時に人を動かす力があると思う。よく若き20代の頃から子育てまで相談をしてくれた親友から、「お前は俺に相談をしなくてみずくさい。」と言われたことが何回もある。

笑って「自己解決しているからな。」と答えてきた。

今年の春にサシで呑みながら、「俺も、同じように思い悩むよ。おそらく、その時に出会う様々な言葉を通じて救われて、悩みを解決してきたんだよな。」

そんな話をしつつ、「今日は、俺の相談に乗ってくれよな!」と言って何件かハシゴをした。思うことをそのまま語れる友がいることは有難い。そして、同じように自分を支え、鼓舞してくれる言葉に出会えることも有り難い。

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