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森づくりから学ぶ多様性とは?

文:中村 優花(アースデイジャパンネットワーク 発信サポーター)

皆さん、こんにちは。アースデイジャパンネットワークの、サイト制作などの発信の後方支援隊の中村です。2024年もどうぞよろしくお願いします。

さて、私が働く株式会社メンバーズでは、気候変動や生物多様性、地域創生の観点から、数年前から岩手県の住田町で森づくりを始めています。まだ始まったばかりですが、徐々にその区画を増やし、長い期間をかけて森づくりを行うことで、会社で排出したCO2のオフセットをはじめ、その地域の森を少しでも豊かにできればという思いで、スタートしました。

2023年の秋に、森づくりのスタートとして、現地で苗木を植えてきましたが、森づくりはとても奥が深いことを知りました。今回はそこでの体験や気づきを少しご紹介できればと思います。

メンバーズの森について

メンバーズの森は、一般社団法人more treesさんのサポートを受けて実施しています。

林業のための樹木として、これまでスギ・ヒノキなどの針葉樹が多く植えられてきたため、日本には主要な樹木が500種類以上あるといわれているなか、スギ・ヒノキの2種類で人工林の約7割が占めているといわれています。また、林業の衰退に伴い、間伐などの適切な手入れが十分されない人工林が増えていることも課題となっています。

そこでmore treesさんは、収穫期を迎えて皆伐(一斉に伐採)された跡地に、その土地に適したさまざまな樹種を植林することで「多様性のある森」づくりを目指しており、メンバーズもその考えに共感し、今回、皆伐された土地に多様性のある森づくりをはじめました。

今回植樹したのは、約3,000㎡の区画で、ここには岩手県住田町の地域に自生する広葉樹である10種類の樹木を87本ずつ植えられます。
※10種類の樹木
イタヤカエデ、ハウチワカエデ、クリ、ミズナラ、オオヤマザクラ、ウリハダカエデ、ミズキ、ノリウツギ、クサギ、エゴノキ

森づくりで知る多様性の大切さ

森づくりにも色々な方法があるようですが、今回は同じ種類の苗木を3本程度まとめて近い距離に植える手法を取りました。また、10種類の樹木はそれぞれ各樹木の個性が生き、相互に助け合えるような、最適な個所
となります

を割り当てられています。

今回植えた10種類の樹木のなかには、成長が早いもの、ゆっくりしか成長しないもの、葉が横に広がるもの、縦に伸びるものなどさまざまな特徴があります。これらの特徴が生き、それぞれの短所を補うように今回の植樹では配置されました。たとえば、成長が早い特徴をもつ樹木の苗を、成長がゆっくりなものの近くに植えることで、早く成長する苗木が周りから目隠しの役目を果たし、動物から苗や種を食べられるのを防いでくれます。一方で、ゆっくり成長する樹木はその分大きくどっしりとした樹木となり、ほかの樹木を将来的に守ってくれるような木々となります。

森づくりを通じて、それぞれの個性の生かし合う植物のすごさ、多様性の大切さを感じました。

自然界から学ぶことは多いことを改めて実感しながら、これからも森づくりを通じて、色々なことを学んでいきたいと思います。
メンバーズの森については、メンバーズ公式noteにも記載していますので、よかったらご覧ください。


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