藍の花

戻る場所を探す
その入り口に立って
見えない
触れない
今日もどこかで
求めている
そう扉の前で
行き止まりだ
まるではぐれた蟻だ
眩しい翳りに
集う生き物
そこはかとなく
揺れる
人生のように
行先は余白
書かれない
言葉たちが
浮き上がる
世界の狭さを知る
もうひとりの自分が
つぶやく
懐かしむように
過去の置き場は
もうないと
そもそも
何も無いのかもしれない
何かを飲み込む
言えなかった言葉の
源に出会えた
感無量
そうつぶやいて
また夜になる

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