見出し画像

詩: 『夕焼け』

西の空

日が沈もうとしている

その眩しさは 
ゆっくりとぼやけ
空に雲に溶けだす

澄んでいた青空は 
ゆっくりと色を変える
太陽の光と混ざり合う

白い雲は 
ゆっくりと日に吸い込まれてゆく
柔らかく淡い光の色を纏いながら

地平線から広がる
温かく包み込むような明るさ

空の色に映し出される
太陽の色
淡黄色の光波
薄桃色と藤紫色に染まる雲

南も北も東の空も
まだ明るい青のまま

漂う雲は
西の空の果てに吸い込まれる

日没を共にせんと

次なる景色に行かんとす

地平線の山々を覆う雲たち
隙間からは光の波がこぼれる
美しき余韻

いつから現れたのか
南の空には上弦の月

黄昏時から宵になる

月は輝きを増す

そして夜の帳が下りる

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?