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いいぞ、もっとやれ。

今回は、発達障害をテーマにしたテレビ番組を2つ視聴した。

1つめは、日テレ系「NNNドキュメント'21 ぼくらディスレクシア 読めなくても書けなくても」。

https://www.ntv.co.jp/document/backnumber/articles/189494hwjxgyohd2smy4.html

ディスレクシアというのは、発達障害のひとつである学習障害(限局性学習症、LD)の一種で、主な症状は読むことや書くことが困難であること。

https://www.npo-edge.jp/educate/faq/

計算ができない、漢字が覚えられないなど、人によって特性が様々に現れるが、周りから理解されずに「生きづらさ」を抱えてしまう。

画家のえいじさんとディスレクシアをテーマにした作品を出かけるアーティストのけいたさんのこれまでの歩みを通して、ディスレクシアがどういうものか、また支援のあり方についても紹介されていた。

最も印象に残っていたのは、ディスレクシアの脳の働き。文字が逆に見える、くっついて見えるといった文字の見え方がCGを駆使して表示され、ビジュアルで理解することができた。また、タブレットや音声付教科書といったサポートツールを使えば、特性に合わせて困難なく学習できるということも提示されていた。

えいじさんやけいたさんが「ディスレクシアはやっかいだが、武器にもなる」と言っていたが、その「やっかい」な部分を周りがうまく支援できれば、生きづらさや困難を与えることは将来無くなっていくのではないかと思う。

ディスレクシアを知っている人は、まだまだ少ないため、この番組は、それを知る良い機会になる。深夜帯とBS・CSで放送されたが、「民放もなかなかやるじゃん」と思った。

2つめは、NHKEテレで放送された「ハートネットTV 好きを心の支えに〜発達障害と共に〜」。

https://www.nhk.or.jp/heart-net/program/heart-net/1783/

ガンダムと出会って一歩踏み出せた人、絵を描くことで救われた人、キーボードに触れて勉強に夢中になれた人の3人の当事者が登場。好きなことについて大いに語り合っていた。

夢中になれることが見つかるまでが大変ではあるのだが、いざ出会うとなると、心も体も活力がみなぎって生き生きしてくる。番組に登場した3人も同じように生き生きと明るく話していた。

他には精神科医の本田秀夫氏とアナウンサーの二人も出演していたが、3人の当事者たちの話を中心に番組を構成しているところが良かった。

私も好きなことや夢中になれることを見つけたことで少しずつ前向きになれた人間のひとりなので、「わかるわかる」と思いながら観てた。また、本田氏の解説や悩んでいる人へのアドバイスも入れて、モヤモヤしている当事者へのフォローを忘れていないのも良かった。

こうして立て続けに2つの番組を観たわけだが、どちらも「生きづらさ」があることをちゃんと伝えている。発達障害の大変な部分も合わせて知ってもらいたいので、そこは良かったと感じた。でも、やっぱり放送時間が短い。一時間くらいじっくり発達障害について掘り下げる番組があってもいいと思うんだよなあ。

それでもコンスタントに取り上げてくれていることで、少しずつであるけれどもたくさんの人に知ってもらえてるのは事実だしなあ。発達障害のことをたくさんの人たちに知ってもらえれば、支援してくれる人たちや解決法がもっと増えて、「より生きやすい社会」になると思うんだよね。そのためのメディアの役割は大きい。だから、周知する機会がもっと多くなるといいな。

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