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読書感想:私のことも、好きって言ってよ! ~宇宙最強の皇女に求婚された僕が、世界を救うために二股をかける話~ (電撃文庫) 著 午鳥志季

【課せられるは世界の命運、命懸けの二股の行き着く先とは】


【あらすじ】
宇宙人のカノジョか、同級生の恋人か。浮気バレ厳禁の二股ラブコメ!



突然の話だが、進藤悠人が二股をかけたせいで世界が滅ぶかもしれない。

平穏な高校生活を送っていた進藤悠人。ある日、悠人は地球を統治しにやって来たリベルガスケット星の皇女・アイヴィスと運命的な出会いを果たし、プロポーズされてしまう!

「地球のこと、パーンてしちゃうから」

地球のため、世界各国の首脳から彼女と付き合うことを要請される悠人。だが彼には、つい先日、付き合い始めたばかりの“恋人”がいて……。

皇女の機嫌を損ねれば世界滅亡!? これは、進藤悠人が世界の命運を背負って命懸けの二股をかける物語であり、同時に、銀河の皇女アイヴィス・リベルガスケットの、初めての恋の話である。

Amazon引用


世界の命運をかけた壮大な二股の物語。


犬も喰わぬ横恋慕はフィクションの中だけの物で。通常は浮気はご法度されているが、それが世界から強制されたならば?
平穏を何よりも愛する悠人は、つい最近付き合い始めた叶葉とささやかで幸せな日々を過ごしていた。そんな折、地球を侵略しに来た宇宙人、アイヴィスに一目惚れされてしまう。
皇女の機嫌を損ねれば、地球は一気に滅亡寸前で。命懸けの二股を繰り広げながら、世界の命運を握る。
純情で誠実な愛を貫く中でも。
周りには事情を話せず、政府のフォローもまともになく、彼女たちを傷つけたくないと八方塞がり。

本当に好きな人は最愛の彼女である叶葉、でも地球の命運が懸かっている為アイヴィスの気持ちにも応えなければならない。

ごく普通の平凡な少年だった筈の悠人。
チャラ男である友人の進の女性遍歴に呆れの溜息をついたりしながらも送る平凡な日々はある日、公衆の面前での初対面の相手からのキスと求婚という驚天動地の事態で破られる。

アイヴィスの機嫌を損ねてしまっては、地球の滅亡は確定。
あっさり袖にする事も出来ず気が付けば各国首相からも頭を下げられ。
更には混乱を防ぐため誰にも言えないと言う条件を課され。
気が付けば同じ高校へ転校、更には彼の暮らす部屋にまで押しかけてきた彼女との生活は容赦なく幕を開ける。

バレたら滅亡、当然打ち明ける訳にはいかぬ。
地球の様々な事に興味を示し我が道を突き進むアイヴィスに振り回されながらも。
初めてできた恋人である叶葉との絆を深めるための触れ合いも欠かせずに。
二律背反、思いは違えど実質的にその状況に追い込まれ。
悠人は秘密の二股関係を両立させる事を強いられる。

だがそんな日々は、只の高校生、しかも女性経験のない普通の少年に維持できるわけもない。
悠人の誕生日という記念すべき日に、二人が遂にバッティングしてしまい。
二股をかけた者という汚名と共に、二人ともの関係は断ち切られる。

失意に沈む悠人に、身近にいた別の宇宙人から告げられたのはアイヴィスの母星のあり方とそのキスの意味。
アイヴィスを害するための人質として悠人は攫われ、更に叶葉までも巻き込まれてしまう。

自分達よりも強い力を持つ宇宙人の前、問われるのは愛。
何を貫くべきか、どう筋を通すべきか。
折れてしまっても仕方ないかもしれぬ。
だがそれでも。
悠人は見事に覚悟を示して見せ、それに応えるようにアイヴィスは恐るべき力を見せつける。

世界の命運を背負わされながらも、この愛だけは蔑ろに出来ない。
妥協する事も出来ない。
譲る気も毛頭ない。

一つの破局、その先の再始動。
再び始まる騒がしい三角関係の中で。

曲げずに突き通した誠実な想いが、やがて終焉に陥る世界を救う鍵となるのだ。




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