児童精神科が少ないと何度も書いてきました。では、実際にどれくらいの児童精神科の専門病棟を持っている病院があるのでしょうか？

全国児童青年精神科医療施設協議会

全国児童青年精神科医療施設協議会は、我が国で唯一の、児童青年精神科の入院治療施設を有する医療機関で構成される団体です。

現時点では以下の３５施設が正会員となっているようです。

多いと思いますか？　少ないと思いますか？

山形県立こころの医療センター
東北福祉大学せんだんホスピタル
新潟県立精神医療センター
自治医科大学とちぎ子ども医療センター
茨城県立こころの医療センター
埼玉県立精神医療センター
国立国際医療研究センター国府台病院
千葉市立青葉病院
総合病院国保旭中央病院
東京都立小児総合医療センター
駒木野病院
神奈川県立こども医療センター
横浜カメリアホスピタル
聖マリアンナ会　東横恵愛病院
山梨県立北病院
長野県立こころの医療センター駒ヶ根
静岡県立こども病院
国立病院機構　天竜病院
三重県立子ども心身発達医療センター
大阪府立精神医療センター
地方独立行政法人　大阪市民病院機構大阪市立総合医療センター
医療法人 杏和会　阪南病院
兵庫県立ひょうごこころの医療センター
独立行政法人国立病院機構　四国こどもとおとなの医療センター
地方独立行政法人　岡山県精神科医療センター
島根県立こころの医療センター
独立行政法人　国立病院機構肥前精神医療センター
医療法人カメリア　大村共立病院
長崎県精神医療センター
高知医療センターこころのサポートセンター
医療法人翠星会　松田病院
岩手医科大学附属病院児童精神科
愛知県精神医療センター
長門一ノ宮病院
独立行政法人国立病院機構　宮崎東病院

上記のマップを見ていただければわかりますが、地域の偏在が大きいです。そして、どこも手のかかる子どもたちを入れるためか、病棟はコンパクトな入院児童数で構成されているように思います。もちろん、東京都立小児総合医療センターのように複数の病棟をもちあわている巨大病院もありますが、多くは小さな病棟と言えるでしょう。

千葉県や神奈川県には複数ありますが、人口の多い東京２３区内には一つもないですし、都道府県によっては一つもないところもあります。入院が必要な子どもが適切な医療を受けにくいのが、わが国の子どものメンタルヘルスの現状です。このような現状にも変化を加えていけるような取り組みをしていければと思います。まずは、コツコツと発信していきたいです。