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白夜のあと の詩


結晶の鋭角で切った手のひらから零れたんだ

私にも赤い血が通っている


あのときから思考回路は凍結されていたのに


酸素を持って体内を巡る物質は生身の温度を保とうとする


このまま腐ってしまえばいいのに


心は、体は、痛みを避けて絶対零度へ逃避する


どうしたらあの日は戻りますか


問い続けるだけの体は



Photo :  HELSINKI / Finland

2019/2/25 twitter   2019/10/1加筆