山口照美

大阪市港区長。塾の国語教師から28歳で起業、教育の仕事を続けながら、広報代行会社を運営…

山口照美

大阪市港区長。塾の国語教師から28歳で起業、教育の仕事を続けながら、広報代行会社を運営。H25年度より大阪市の民間人校長として小学校に務め、市教委を経てH29年度より生野区長。5年の任期の後、R4年度より現職。https://twitter.com/terumiyamaguch1

マガジン

  • 忘れたくないこと。

    忘れっぽいので、読んだ本や観た映画の感想をメモしておくために。昔、黒猫にちなんだハンドルネームで、9個のブログで書き散らしていた過去記事の再掲なども。

  • 生野区長だより~居場所と持ち場のあるまちへ~

    子育て世代でもある生野区長から毎月発行している『いくみん子育て通信』『いくみん教育だより』『生野区中学生NEWS』を、新型コロナウイルス対策で配付できないため、WEB版で発行します。 『いくみん子育て通信』のバックナンバーはこちら>>https://www.city.osaka.lg.jp/ikuno/page/0000421989.html

  • 未来志向のまちづくり

    生野区の課題をコツコツ解決する積み上げ型ではなく、「こうなったらいいな」という未来から逆算して、今やるべきことを推進していく。区長としての考えや、役立つ情報を綴っていきます。

  • 教育レポート/edurepo

    進学塾・公立小学校・教育委員会の3つの立場を経験し、今も教育行政に関わる立場としてしつこく「経済格差を教育格差にしない」方法を考え続けるノートです。あと学校再編についても、ときどき書きます。

  • みなとの下剋上

    港区と言えば東京の港区ではなく「大阪市港区」のことと認識してもらえるように、「世界のMINATO」を目指して下剋上!港区長として取り組むこと・考えることを発信します。

最近の記事

父親と姉を50年ぶりに会わせた話。

「父親に会ってみたい」と姉に言われて、しばらく悩んだ。 そもそも私たち姉妹でさえ、私が10ヶ月、姉が2歳の時に父と母の離婚に伴い別れたっきり、やっと最近再会したのだから。  私が物心ついてから、50歳になるまで。  父親が生き別れた娘のことを、それも最初の我が子がどうなっているか心配している気配は無かった。それどころか、継母との間にできた妹に夢中で、自分の連れ子である私が叱られていても、守ってはくれなかった。  ある時期まで、私は夕食の「鍋」が嫌いだった。  仕事が

    • 読売新聞(大阪版)の記事について

       明日、10/13(金)の読売新聞の朝刊(大阪版・地域面)に掲載予定の記事について、先に経過をお知らせし、謝罪をいたします。  昨日(10/11)の夜、「阪急バスの4路線を廃止する」というニュースのリンクを引用し、以下の2つの投稿をX(旧Twitter)の個人アカウントでいたしました。https://twitter.com/TerumiYamaguch1 この2つの投稿で「人材不足の危機的な状況」に対しての課題や、それを踏まえて事業を考える責務があるという想いで書いた

      • 50歳の誕生日に。

         50歳に、なってしまった。  15歳のころ、すぐにでも死にたかった。  家では「暗い、かわいくない、気持ち悪い」と妹と比べて言われ続け、学校ではいじめに遭っていた。  勉強も運動も苦手で、本の世界に逃避して精神を保っていた。  死ななかった理由はあちこちで書いてるので省略。  『小公女』という物語が好きだった。アニメも観ていたが、原作を繰り返し読んだ。  父親が亡くなった途端、貧しくいじめられるようになった女の子が、最後に遺産と共に現れた父の友人に救われる。

        • 28年ぶりに実の姉に再会した話。

           5月に、28年ぶりに実の姉に会った。  その日のことを書こうとして、手が何度も止まり、忙しさもあってずっと先延ばしにしてきた。別に書かなくてもいいのだけれど、先日読んでいた愛着障害に関する本のこのフレーズで、言語化せずにいられない理由がわかった。  私たちは同じ両親から生まれ、姉が2歳、私が10カ月ごろに引き離された。  私に継母から語られ続けた実母のストーリーは、こうだ。  「若い男ができて、上の子だけ連れて出て行った。アンタのことは、妊娠中から中絶したがっていた

        父親と姉を50年ぶりに会わせた話。

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        • 忘れたくないこと。
          6本
        • 生野区長だより~居場所と持ち場のあるまちへ~
          8本
        • 未来志向のまちづくり
          8本
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          4本
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        記事

          生野のまちに捧げるラブソング。

           生野区役所も、港区役所も基本的には自転車で通勤している。ただ、雨の日や予定がある日は電車で行く。  音楽が好きなので、その時のヘビロテ曲がある。私が最後の数年間、勝手に「このまちのテーマソング」と決めて、生野のまちを歩く時によく聴いていた曲がある。  特に桃谷商店街から横に折れて路地を歩く時、この曲を聴いていた。  2019年に『ロケットマン』というエルトン・ジョンの伝記映画があって、そのサントラバージョンの「Your Song(君の歌は僕の歌)」が特にまちの空気に合

          生野のまちに捧げるラブソング。

          学校跡地を核としたエリアリノベーション、最初の一歩〜もと御幸森小学校の学校びらき〜

           学校再編に取り組んだ、生野区長としての5年間。ある時期、再編で悩んでメンタルやられそうな時に、サンボマスターのこの歌をやたら聴いてました。  まさに「できっこない」と思われるミッションに、チームで向き合った日々でした。  今日、再編して2年目の学校の保護者の方に会ったんですが「学校どうですか?」と尋ねたら 「こどもは友達が増えただけで、特に変わりないです」  と返ってきて、そう言えば生野区長になってすぐの頃に別の区の小中一貫校の校長に話を聞きにいった時も同じこと言わ

          学校跡地を核としたエリアリノベーション、最初の一歩〜もと御幸森小学校の学校びらき〜

          教師の仕事を楽しく!先生シェアハウス「わいが舎(や)」に行ってきました

           昨日は枚方市で「先生シェアハウス わいが舎(や)」を建てて学校の先生を応援するプログラムづくりや研修を行う(株)わけわけの野中健次さんにお声かけいただき、視察と意見交換会に参加しました。  香里園駅から少し歩いた閑静な住宅街に、築1年の一軒家がありました。 シェアハウス用に1から建てているので、流しもコンロも2つ並んでいます。  個室はしっかり区切られ、庭にはバーベキュースペース。毎日帰って誰かがいる安心感と、プライベートの空間を両立させています。  週末には近所の人

          教師の仕事を楽しく!先生シェアハウス「わいが舎(や)」に行ってきました

          ついに販売!生野区の中学生コラボ商品「IKUNO×ものづくり×ICT 次世代の職業体験プログラム」(8/7〆切)

           このトップ画像の目を引くサンダルを見てください!もう一回貼るけど!   ここからめっちゃ長い話になるので、一目で「ヤダかわいい!買う!」となった人は手っ取り早くリンク先でご購入を。8/7(日)までの限定予約販売です!買うなら今!   生野区の中学生が企画したリゲッタ=「いくのな商品」。もちろん、私はどっちも買いました!  さて、ここから「キャリア教育」「ものづくり」「ICT教育」「職業観」「公民連携」などのキーワードが刺さる方は、腰を据えて読んでください。  これ

          ついに販売!生野区の中学生コラボ商品「IKUNO×ものづくり×ICT 次世代の職業体験プログラム」(8/7〆切)

          最初の一歩!「港区シティプロモーションオープン会議」

           港区長になって100日が過ぎました。区長も2回目なのと「港区長⇔生野区長」と異例のスイッチ人事であることも活かし、できるだけ早くまちの課題をつかみ「未来志向のまちづくり・港区版」をスタートしたいところ。  そうは言いながら、着任した初日の朝8時半からトラブル続出!課題山積!あれ、選挙来るやん!……と、ドタバタしていた中でしたが、市民局の事業で「港区シティプロモーションオープン会議」を7/20に開催することができました。  町工場を盛り上げている「イノベーションポート20

          最初の一歩!「港区シティプロモーションオープン会議」

          未来志向のまちづくり〜5年間のふりかえり〜

           生野区のみなさん、こんにちは!  3月号の広報紙の連載で、この3月末で5年の任期を終え、次年度より港区長になることをご案内しました。  そしてこの5年間、生野区のまちの目指す理想を掲げ、現実とのギャップを埋めるための「未来志向のまちづくり」に取り組んできたことを書きました。  広報紙の字数ではとても足りず、詳しく知りたい方のためにnoteのリンクをQRコードで掲載しました。  「未来志向のまちづくり〜課題最先端エリア•生野区の挑戦〜」と題した動画を生野区役所の公式Y

          未来志向のまちづくり〜5年間のふりかえり〜

          「がもよん」まちある記~古民家再生×飲食店でまちを変える~

            先日、蒲生四丁目でエリア活性化をしている「がもよんにぎわいプロジェクト」代表の和田欣也さんの案内で、まち歩きをしました。  生野区の「空き家シンポジウム」にお越しいただき、その際に教えていただいたことを実際に目で見ることができました。  「がもよんモデル」のエッセンスはこちらのインタビュー動画でも↓ 生野区のイベントでは段取りもろもろが悪く、ご参加のみなさんにご迷惑をお掛けしました。本当に申し訳ないところでありましたが、和田さんは気持ちよくまちを案内してください

          「がもよん」まちある記~古民家再生×飲食店でまちを変える~

          いくのな経営者たちとオンデマンドバスについて語ってみた。

           昨日は「いくのな経営者と語る!オンデマンドバス&スマートシティを盛り上げよう!」というテーマで、オンラインイベントのファシリテーターをしました。 なんか、めっちゃ笑ってますけど、未来の見える楽しいイベントでした! 株式会社大都の山田Jack社長の呼びかけで、 株式会社リゲッタの高本社長と 山本精工株式会社の山本社長の お2人が参戦してくださり、イケてる生野の若き経営者たちの「生野のまちを盛り上げたろうや!」の熱が嬉しいディスカッションとなりました。 アーカイブで

          いくのな経営者たちとオンデマンドバスについて語ってみた。

          オンデマンドバスに乗ろう~最先端のMaaSが生野にキタ!~

           3月30日から生野区の西部地域と平野区で、大阪メトロによるオンデマンドバスの社会実験が始まっています。  この文章の結論を先に言うと 「いろいろと文句言いたいのはわかるけれど、とにかく乗ってください!」 ……の一言です。この乗り物には、超高齢化社会と持続可能でSDGsな未来に貢献する可能性があるんです。 「敬老パスなら50円で乗れるのに」って言われると辛いですし、そこは政策的な判断が要ります。社会実験でエリアの狭い対象に対し、敬老パスのように税負担を最初からするわけ

          オンデマンドバスに乗ろう~最先端のMaaSが生野にキタ!~

          照子さんへ。

           母の通夜に出るのに、薄手のストッキングが切れていて黒いタイツを履きながら「あ、ママに怒られる」と思った。次の一瞬に、力が抜けた。もう、私の無作法を怒る彼女はいない。寂しさと安堵で、泣いた。  母の名前は、「照子」という。  そして、私の名前は「照美」という。  誰がどう見ても、母が我が子に「自分のような人間に育ってほしい」と願って付けた名前に見える。私自身、小学校2年生までそう信じていた。  私は、物心ついた時――それは、3歳下の妹が生まれた日の記憶からスタートする―

          照子さんへ。

          『花束みたいな恋をした』の15年後。

          ※ネタバレありなので、未見の方はご注意を。  この映画を観て帰ってきたゆる夫(山口家における夫のニックネーム。「ゆるいオット」なので「ゆるオット」と読む)が、休日にパソコンに向かって仕事をしているヨメのところに寄ってきて、10年ぶりぐらいに後ろからそっと腕を回してきた。正直、ビビった。 「どうしたん?」 「映画観て、大事にせなあかん、と思ったから」  なだめるようにその腕をぽんぽん、と叩いて「今さらやな」と軽く返し、腕をそっと外した。そして再び、メールの文面に頭を切り替

          『花束みたいな恋をした』の15年後。

          届け!年末年始~年明けの生活支援情報

           強風が吹き荒れる中、ミナミを少し歩いてきたんですが、かなりの店舗がつぶれていて経済状況の深刻さが身に沁みます。先日、今まで情報が届きにくい若者やひとり親、外国の方に対してもっと情報が届くようにと、上からの指示もあり、私自身も望むところではありますので、絞ってまとめます。 ①年末年始の生活に困る方向け緊急連絡先(大阪府) 年末年始は役所は休みになってしまいますが、大阪府下の自治体では緊急連絡先の電話番号を公開しています。 【大阪市】生活に困窮し、年末年始に食料や住む場所を

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