体を「冷え」から守る方法

体が冷えている方が多いと強く感じる今日この頃です。
施術しながら、体を冷えから守る方法についてお話しする機会が多くなりました。
そこで今日は、それをまとめてお伝えしたいと思います。


まずは食べ物から


冬でも冷たい物を飲んだり食べたりしている方がけっこういらっしゃいます。
晩酌のビールが楽しみだという方もいるでしょう。毎晩お風呂を出たらアイスを食べるのが習慣になっているという方もいました。
人類の歴史の時間軸からみたら、ヒトが常温よりも冷たいものを飲食できるようになったのはごく最近のことです。体はそんなに早くは変化(進化?)しません。
冷たい飲食物は体を芯から冷やしてしまい、胃腸機能のみならず体全体の機能を低下させてしまいますので、寒い時期はもちろん、夏でも控えめにすることをおすすめします。
また、食べる時の温度と関係なく、体を冷やす食材・温める食材もあります。それらについては、ネット検索したらたくさんの記事がみつかりますので、ここでは省略します。

浴槽につかる

お風呂は、シャワーだけで済まさずにお湯につかって、体の中まで温めましょう。

巻きポカ 手首用・足首用


使い捨てカイロを入れるポケットが付いたバンド状のものです。マジックテープでとめるようになっています。「巻きポカ」というのは桐灰から販売されている商品名ですが、他にもあるかもしれません。裁縫が得意な方は手作りしてもいいですね。
手首用でしたらカイロが入っている部分が手のひら側の手首に当たるように巻き、足首用の場合は内くるぶしのやや上に当たるように巻くと効果的です。
指先やつま先の冷えが気になる場合にも、手先・足先そのものよりも手首・足首の内側を温めたほうが効率よくあたたまります。
余談ですが、冷たい指先を温風などで温めるときにも、指先でなく手首の内側にあてた方が手っ取り早いので、試してみてください。

足首ウォーマー・レッグウォーマー


靴下売り場などで見かける、毛糸などで編んだ筒状のものです。長さも様々で、膝下から足首まで覆うものや、足首周りだけのものがあります。
先ほど書いた「巻きポカ」は、使い捨てカイロですので就寝中に使用すると低温やけどを起こす恐れがあり、避けた方が無難です。
足が冷えて眠れないというようなときは、靴下をはくよりも足首ウォーマーを付けて寝る方が快適ですし、冷えにも効果的だと思います。
もちろん、昼間使うのもいいですよ。快適に過ごせます。

お腹にカイロ


体は、中心部(内臓)の温度を一定に保つことを優先するようにできているので、手足だけを温めようとしても体幹部の温度が低くては温まりません。
下腹部には、「気の海」という意味の名前がついたツボ(気海:きかい)や「元気を保有するところ」という意味の名前がついたツボ(関元:かんげん)などがあります。熱は下から上に上る性質がありますので、ここを温めることにより、体幹部全体を温めることができます。子宮や小腸、大腸などの機能を高めることもできます。
胃の機能低下も感じている方は、お臍の少し上あたりに貼ってもいいと思います。どちらが気持ち良いか試してみてください。

腰にカイロ


腰には、加齢とともに衰える「腎気:じんき」を補うツボがあります。東洋医学の「腎」は、体を温めるはたらきも担っているので、これが衰えると体に冷えが生じます。背中の、ウエストの一番細いところの高さにカイロを当てるように貼れば、このツボも温められます。
また、生理痛などがある方は、仙骨の上に貼るのも効果的です。

背中にカイロ


風邪のひき始めに背中の上のほうや肩のあたりがゾクゾクすることがありますね。そんなときは、頭を前に倒したときに出っ張る背骨(首と背中の境目)を目印にしてそこから下方向にカイロをあてると気持ちいいです。手当てが早ければ、それだけで風邪を治すことも期待できます。

カイロを使う方法が続きましたが、くれぐれも低温やけどには気をつけてください。
肌着一枚だけの上に貼って熱すぎるようでしたら、その上の衣類に貼るなど、加減してください。

湯たんぽ


寝ている間の足首ウォーマーの話をしましたが、湯たんぽも強い味方です。
足元の方に入れて寝ると、体全体が温かくなってよく眠れます。

これを書いている今、当院の周辺は気温がぐんぐん下がり、強い風が吹いています。
雪は斜めに降っています。
皆さんのいらっしゃる場所もこの冬一番の寒さになっているかも。
電気代もガス代もとても高くなっている中ですが、いろいろな工夫で寒さを乗り切りましょう。


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