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革命のファンファーレの音色【書籍レビューVol.2】

久々の書籍レビューになります!

今回読んだのは、西野亮廣さんの著書「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」。

表紙の通り、kindle paperwhiteで読みました!
ものすごく読みやすかったです!しかも、目に優しかったので、長時間読んでても目があまり疲れなかったですね!あとは、ぼく自身の「読む体力」も問題のみですね…笑。
もし、電子書籍を検討している方がいれば、ぜひ下のリンクから飛んで見てみてください!(別に報酬があるわけでもないですが、共有したかったので笑)

さて、そろそろ本編となるレビューに入りたいと思います!

まず著者である西野さんと言えば、お笑いコンビキングコングとしても有名ですが、その後に退所していることや絵本作家であること、日本最大級の規模を誇るオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」を運営していることなどで広く知られていると思う。

それだけではなく、かなり辛口ではありながら強い発言力でも注目を浴びている。本書でも、考えさせられる言葉があったので、少しここで列挙したい。

大人はあなたを指して、「ゆとり世代」だとか「草食」だとか云々かんぬん。自分たちと比べると、まるで最近の若者は“人としての能力が低い”といった言い草だ。
もし、その言い分が正しければ、理論上、人類なんて、とっくに絶滅している。スケールダウンを繰り返している生物が生き残るわけがない。
だけど、僕らは今日も生きている。
時代や環境に合わせて、アップデートを繰り返してきたからだ。
いつの世でも種として優秀なのは”年下”で、これは抗いようのない自然界のルールだ。
若者世代への批判は、そのほとんどが”進化への乗り遅れ”に他ならない。
                             (一部抜粋)
やりたいことを掛け持つことや、やりたいことに迷うことは、これからの時代を生き抜く術だ
「お金」とは信用を数値化したものであり、クラウドファンディングは信用をお金化する為の装置だ。
感情に支配されず、常識に支配されず、お金に支配されず、時代の変化を冷静に見極め、受け止め、常に半歩だけ先回りをすることが大切だ。
無料化は、つまるところ「実力の可視化」で、それにより、これまで以上に格差が生まれる。
自分一人で広告をしてはいけない。””広告させる”ことが大切だ。
勇気のせいにしてはいけない。
今、あなたが行動できていない理由は、あなたが情報収集をサボっているせいだ。
行動しよう。
失敗したら、取り返せばいい。
大丈夫。

ちょっとだけにしようとしたけど、中々絞れんかった…笑。
けど、それほどに時代をいち早くとらえて、これから必要となる考えを言語化している。特に一番最初の言葉とかは若者故に共感出来たけど、これを読んだ上の世代の方はどう思ったやろうか…?

本書は、西野さんの実体験をもとに「お金や広告」の観点より、ビジネスから副業まで幅広く語っている。しかし、専門的な内容に偏り過ぎず、どの分野のビジネスに置き換えても考えられるようになっている。

しかも、「お金」や「広告」の定義をこれからの時代に合うように見直したうえで、西野オリジナルである「ビジネスのやり方」を披露している。この定義の見直しを踏まえることで、世間からは理解を得られなかった「西野オリジナルのビジネス」の正体の一部を見ることが出来た。

だから、ぼくは、ビジネスを始めようとしている人に「ビジネスの始め方」や「ビジネスの上達法」などの書籍よりも先に、この書籍を読んでもらいたいと思う。この書籍を読むことで、「シン・ビジネス」を創造することが出来ると確信しているからだ。

最後に簡単にまとめると、この革命のファンファーレの音色が聴こえた人は価値観の変化が起こり奮い立って、行動を起こしていることだろう。

ぼくは、まだしばらくその音色を聴きながら時代を眺めて、これからを模索していきたいけど。

と、ここまで書いてみた。こういうレビューはもしかしたらかなり見てきたかもしれない。
ここからは、オリジナルを心掛けて書いていく。(かといって、上の感想に嘘はない)

西野さんといえば、やはり避けては通れない「えんとつ町のプぺル」
この本では、この作品の製作から広告までのプロセスが書かれていた。

そこを読んで率直に思ったのが「えんとつ町のプペル」のストーリーやキャラへの愛よりも、マーケティングや広告への熱が高いなということ。
だから、ぼくは西野さんが目標にしている「ウォルトディズニーを超える」というのは、ストーリーのクオリティよりも興行収入的な記録を超えようとしているように思いましたね(初めからそうだったのかもしれんけど)。そう考えると、納得出来るところが多かったから。

あくまで個人的な見解だけど、ディズニーの作品というのは、ストーリーでの感動やキャラへの共感を呼ぶことで、人を惹きつけてきたと思う。たとえキャラの設定やシチュエーションは非現実的でも、ぼくたちが現実で感じることと同じ悩みや感情があることで共感しやすくなっていると思うんよな。だから、広告やプロセスとかの「作品の外」を語らなくても愛着が湧くんやと思う。

正直、西野さん自身が作品を作るよりも、誰かと組んで作品を売り出すマーケターになったほうが「ウォルトディズニーを超える」を達成出来る気がするんよな~

あと、もう一つ正直なことを言うと、ぼく個人はこの本に少し苦手意識がある。
西野さん自身が言われたりされたりしたことも書いていて、それらに対して言い返したり、あの時こうしてやったということを書籍内で行っている。これだけでなく、時代に遅れているという相手に対しても攻撃的な言葉が書かれたりしていた。

ぼくは、ビジネス書を読んでいて、この手の書き手の書籍に出くわすと、読む気が失せる。自分が偉く、自分の価値観に反する人は劣っているという考えが見えてしまうからだ。自分の書籍だからそう書いたっていいではないかと言われれば、その通りなのだが…。
こういう書籍の著者に共通しているように思うのが、「見返してやる」精神の逞しさだ。「昔あいつはおれをバカにしてたが、今ではおれが正しい。どうだ!ざまぁみろ!」と言わんばかりの文章が展開されている。一読者としては、そんなものはどうでもいい。そんなことは内輪で酒でも飲みながらやっておけばいい。ぼくたち読者はただ、その考えや価値観を知りたいのだ。(中にはそういうのが好きな方がいるかもだけど…)

あと、そういった「見返してやる」精神で嫌味を言う光景を見ると、学校に居た嫌な奴を思い出すという個人的背景もあって、やはりこの手の書籍は苦手に思ってしまう。

最後に、書籍内にあった西野さんの行動に思ったことを素直に短く書く。(西野さんファンの方、気を悪くされたらすみません)
革命のために常識を無視することは非常に結構なことだが、そのために迷惑を被る人がいることや、時代や常識が変わっても「社会人として、大人として」通すべき筋は通すべきではないかと、ぼくなんかは思ってしまう。

こんな感じで、「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」のレビューを終わりにしたいと思う。
前回の書籍レビューは感想に寄っていたので、今回はレビューを意識して書いてみた。
あと、オリジナルでかなりディスな内容になったが、この書籍はとても参考になるため、ぜひおすすめしたいということをここに記しておく。

ここで書いていることは、あくまで西野さんを深く知らない読者のレビューであることを承知いただきたい。そして、西野さんに遠く及ばない若輩者のぼくがあえて、上からコメントしていることもご容赦いただけたらと思います…。

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