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鳳尾蕉



鳳尾蕉 (ホウビショウ)



ソテツ目、ソテツ科、ソテツ属の植物。


一般には、蘇鉄 (ソテツ)と呼ばれている植物。
鉄蕉(テッショウ)の別称もついた植物である。




蘇鉄は頑丈であり、何処ちでも植わる日常的な
な植物で、これだけで100枚は撮ってきた。


とても管理が行き届いて、新たな葉が成長する
その姿が美しくて撮ったのがこれらの写真。
大事にされ状態が良い植物はこんなにも魅力的
なのになるのだと実感する。




蘇鉄は潮風や大気汚染に対しても強靭であり
飢饉の時には毒抜きの処置をして、食用にも
使用された植物。


だが、決して食用に向いている訳ではない。



むしろその逆である。


毒抜きが至らなければ死を招く。
摂取後12時間後に嘔吐、下痢、脱力感、黄疸、
癲癇、肝硬変、腹水など肝不全や肝毒性の症状
の後に死に至る。

肝腎要(カンジンカナメ)の言葉にある通り
我々の人体の維持の為、心臓や肺に次ぐ重要
な臓器が、肝臓と腎臓と呼ばれている。
この蘇鉄という植物のもつ毒はその肝臓を駄目に
してしまう毒を有しているのである。そんなにも
危険な植物を加工してでも食べねばならなかった
事情が戦争である。第二次世界大戦により食べ物
が底をついて大地に植わる蘇鉄を食べざるを得ず
毒抜きの失敗で死んだ人も大勢いる。今ではその
処理法も残ってはいないらしい。本来食べるべき
植物ではなく、我々の傍らで優雅な立姿を見せて
くれる、そんな存在だったのである。



我々の周りに現存する強靭な生命力を持つ植物。
必ずそれに見あった防衛機能がある事を我々は
忘れてはいけない。



大昔の話、人々がフェニックス(不死鳥)を捕え
檻の中に入れ、その見事な羽根を見せ、歌ったり、
踊ったり、を強要するがフェニックスはそれには
決して屈服しなかった。本来は死なぬ存在である
フェニックスはその檻に閉じ込められる事を呪い
自らの焔の力で自らの命を断つ。その亡骸の後に
生えてきたのが蘇鉄という植物という話である。



この葉は鳳、不死鳥であるフェニックスの羽根、
だからこそ、ここまでも美しいものなのである。




和名 蘇鉄 (ソテツ)
   鉄蕉 (テッショウ)
   鳳尾蕉 (ホウビショウ)
洋名 ジャパニーズ サゴ パーム
   (JAPANESE SAGO PALM)
学名 キカス レボルタ
   (CYCAS REVOLUTA)
分類 ソテツ目、ソテツ科、ソテツ属
種類 多年生
草丈 3〜8m
植付 5月以降
   ただし、地植の際、
   大型成長する事の覚悟が必要
開花 夏
毒性 シカシシ
   ホルムアルデヒド
   βーメタルアミノーLーアラニン
   どの毒も植物の持つ最高レベルの毒
症状 嘔吐、下痢、衰弱、癲癇、昏睡、致死
含有 植物全体に猛毒成分を含む
食用 戦時中の食糧難の頃には
   背に腹はかえられぬと
   解毒を施した記述もあるが
   的確な解毒の記録が
   残っておらず、食用にはリスクが高い
原産 日本、インドネシア
分布 国内では九州南部の全域や八丈島など
言葉 雄々しい
撮影 大阪市内、心斎橋と難波の中間地点
写真 葉


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過去の記事も、ここに載せておこう。
この葉の魅せる躍動感をここにも載せている。

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