3日前の1月5日、2023年にアメリカで特に注目された移住トレンドがCNBCから発表されていたので今日はそちらをご紹介です。

第1位はテキサス

トレーラー貸出会社U-Haulの最新のデータによると、テキサス州が昨年、最も人気な引っ越し先の州になりました。「DIY引っ越し」（引っ越し会社に頼まずに、自分たちでトレーラーを牽いて引っ越しすること）の半分以上がテキサス州を目指していたそうです。この8年間で6回もトップに輝いているんですね。

テキサス州がこれほど人気な理由は、様々ですが、特に注目すべきはその経済の多様性。テクノロジーから航空宇宙まで、幅広い産業が根付いています。フォーチュン500にランクインする企業が53社も本社を構えるほどです。
テキサスはテクノロジー業界や航空宇宙業界を含む様々な産業の成長拠点となっています。2022年時点で、テキサス州は最もフォーチュン500企業を擁する全国の州としてリードしています。

税金の面でも、テキサス州は魅力的な選択肢の一つです。所得税が無いため、住民にとっては大きなメリットがあります。もちろん、物件税や売上税はありますが、全体的に見ても税制面での利点は大きいでしょう。

53のフォーチュン500企業が州内に本社を置いており、ヒューストンとダラスはそれぞれ21社、11社を擁し、国内トップ5の自治体に入っています。
**ちなみにテキサスで一番人気な都市はヒューストンでもダラスでもなく、オースティン。これはどのアメリカ人の友人知人に会っても同じことを言うので間違いないです。

テキサス州は、SmartAssetによると、所得税を徴収しないため税金に優しい州とされています。その代わり、固定資産税と消費税はかなり高めらしいですよ。

第2位はフロリダ

他にも、フロリダ州が第2位にランクインするなど、2023年にはいくつかの州が目立った動きを見せました。ノースカロライナ州やサウスカロライナ州、テネシー州なども人気です。

2023年に人々が移住したトップ10の州:

1. テキサス

2. フロリダ

3. ノースカロライナ

4. サウスカロライナ

5. テネシー

6. アイダホ

7. ワシントン

8. アリゾナ

9. コロラド

10. バージニア

ちなみに2年連続でフロリダ州がリストの第2位を獲得しました。 Sunshine State （太陽が輝く州）とも呼ばれるフロリダは9年連続で成長州トップ4にランクインしています。
テキサス州と同様に、フロリダ州には州所得税がなく、地方所得税（州内の住む都市によって徴収される税）もありません。
州の住民は通常、生活費が低いため、高所得者を引き続き魅了しています。2023年のSmartAssetのレポートによると、少なくとも年収20万ドルを稼ぐ高所得労働者の最大の増加を見せました。

カリフォルニア大脱出

一方、カリフォルニア州は、ここ数年で最も大きな純損失を記録しています。特に大都市部では生活費の高騰が顕著で、人の流出に影響しているようです。
この近年のカリフォルニア州から州外への大量移出は、「California Exodus カリフォルニア大脱出」と呼ばれる現象となっています。

ロサンゼルス・タイムズによると、2020年4月から2022年7月の間に、カリフォルニア州からの移出者数は70万人を超えました。
一因は、サンノゼのような大都市での生活費の絶え間ない上昇で、住民は月平均3,504ドルの支出があり、これは全国平均より71.2%も高いです。

といってもカリフォルニアはとんでもない経済パワーを持っています。
2022年の話ですが、カリフォルニア州を一つの国として考えたときに、そのGDPはなんとアメリカ、中国、日本に続く第4位となっていました。その後にはドイツ、イギリス、フランス…と続いていきます。

アメリカと一言で言っても、州を跨げば、違う国かのように事情は変わります。
もし、アメリカへの移住を考えていたら、ぜひ参考にされてみてください。