その恋は緑が紅く染まった森で。
その恋は、緑が紅く染まった森で、ふたりを輝きに変えてゆく。
頬を赤く染めた少女に、紅く染めた樹々たちは、ひとつの小さな恋を教える。
少年は森の中で知ってゆく。悲しみの中の少女の笑顔と、その守るべき小さな心と。
少女は恋を知って、少年は勇気を知る。まだ、恋と気づかぬうちに。
いつしか二人は愛を知る。それを愛と気づかぬうちに、いくつかの恋を重ねながらも。最後まで読んで下さってありがとうございます。大切なあなたの時間を使って共有できたこのひとときを、心から感謝いたします。 青木詠一