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大学の授業の作り方・授業スピード

昨日、「授業はライブ」という話を書きました。

私はスライドを使わずに板書をすることで、授業のスピードを学生の理解に合わせるようにしています。ここで大事なのは、教室を見ながら授業スピードを調整すること。学生によって書くスピードが違うのに、それを無視して自分のペースでガツガツ進めると一部の学生が途中で追いつかなくなります。そうすると追いつけない学生はもうノートをとる気力を失います。逆に最後の一人まで取りこぼさないようにと気を使いすぎると、先にノートを取り終えた学生がヒマになって集中力を失います。

「ほどほど」を見極めるのがなかなか難しいのですが、学生に集中力を要求している分、私も集中して教室を観察するようにしています。初回、2回目は手探りですけれど3回目くらいになると学生も慣れてきてなんとなく座る位置が固定されてきます。書くスピードを観察しながら、8-9割の学生がノートを取り終えるタイミングで、どの学生がちょうど書き終えるかが見えてくるので、その次からはその学生を基準に授業スピードを決めていきます(たまに基準の学生に休まれるとこちらが慌てる)。

それでも睡魔に負ける学生はチラホラいますし、後ろの方で机の下でスマホをいじっている学生(本人は見えていないと思っていても体勢と目線でバレバレ)もいますけどね。基本的には注意しません。実習で名前と顔が一致するような学生の場合は、「○○君、眠いの?」と突然名指ししたりもしますが、これは「たまに」です。ただ、「たまに」でもそういうことをすると、「この先生は見てる」と思うらしくて抑止力になります。

それと、遅刻しがちな学生はあとで名前を調べておいて、次に遅れてきたときに「○○君、おはよう」と声をかけたりします。そうするとなぜか学生は「この先生はほとんどの学生の名前を覚えてる」と勝手に勘違いしてくれるのです。

ネットには「Fラン大学の実態」という記事がいろいろあって、大声を上げて授業を妨害するとか、先生を的にして何か投げるとか、ペットを連れて来るといったギョッとする学生の話があがっています。Fラン大学でなくても授業中に私語が多いとか、堂々とメイクしている学生がいるとか、そんな話も小耳にはさんだりします。

ありがたいことに私の授業ではそういうことは今まで起こっていません。学生に恵まれているのかもしれませんが、ある程度緊張感のある授業が出来ているからではないかと・・・。

あ、そうはいっても、今後どうなるかはわかりませんけどね。

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